重い口を開いたウェイドだが、バイアウト成立時期は不明
ブルズとの契約最終年をバイアウトすることが濃厚なドウェイン・ウェイドが、ついに去就について語った。
『NBA TV』とのインタビューに応じたウェイドは「誰だって優勝を競いたい」とコメントした上で、こう語った。「隠す必要はないよね。キャリアの終盤に優勝争いがしたい。それが僕の望みの一つだけど、今はその立場にいない。だから自分の希望云々の話はできない。引退する前に、また優勝を争えるポジションに戻りたい」
そもそも、ブルズが今オフに取った手法からは一貫性が感じられない。
プレーヤーオプションを保持していたウェイドには、6月下旬の時点でフリーエージェントになるか、ブルズとの契約を全うするかを決める選択肢があった。熟慮の末にオプションを行使したわけだが、それはブルズがジミー・バトラーとウェイドによるチームで再びプレーオフ進出を狙うと見られたからだった。しかし、その数日後、ブルズは生え抜きのエースであるバトラーをティンバーウルブズに放出。球団として、若手中心の再建策を採用するのであれば、ウェイドに伝えるべきだった。
すでにオプションを行使してしまったウェイドに成す術はなく、「再建に踏み切ったブルズに居場所はない」と言われ、昨シーズン中も話題に上った若手との対立もクローズアップされる事態に。
ウェイドは、ブルズのフロントの口車に乗せられたと言っても過言ではない、今月下旬から始まるトレーニングキャンプに参加する意向こそ示しているものの、このままブルズの選手としてレギュラーシーズンを迎えても、若手中心のチームで与えられる出場機会は限られてしまう。
ウェイドにとっては一日でも早くブルズとバイアウトの交渉を進めてフリーエージェントになるのが得策だが、契約の買い取りを意味するバイアウトは球団が主導権を握るもの。ウェイドが2300万ドル(約25億円)を超える今シーズンの年俸からどれだけの減額を受け入れられるか次第だ。
地元シカゴに凱旋した1年前とは状況が一変したが、双方のためにも早期解決が望まれる。