八村塁

日本人最高得点を更新し、ダブルダブルを達成

ウィザーズの八村塁がマーベリックスとの開幕戦に臨み、八村は日本人として初めてレギュラーシーズンに先発出場した。

開始14秒、クリスタプス・ポルジンギスにシールされ、いきなりパーソナルファウルを犯してしまう八村だったが、開始2分過ぎ、速攻に走りポルジンギスのシュートチェックをかいくぐり、NBA初得点を記録した。

さらにポルジンギスのマークが甘いと見るや、積極的に3ポイントシュートを放つ。これは外れるも、味方のオフェンスリバウンドからフリーでボールを受け、得意なミドルレンジのジャンプシュートを沈めた。

止まらない八村は、ディフェンスリバウンドを獲得後ボールをプッシュ。相手が下がるのを確認し、そのままミドルシュートを成功させた。ディフェンスではポルジンギスに簡単にシュートを打たせず、確実なシュートチェックでポルジンギスを0得点のまま途中交代へと追いやった。

ブラッドリー・ビールのアリウープも決まり17-10とウィザーズのペースになるが、残り5分32秒、ブロックショットが成功したかに見えたが身体が触れ、八村は早くも2つ目のファウルとなり、ベンチへ退いた。

今シーズンから基準が厳しくなり、両チームともにトラベリングを連発する(6-5)異様な雰囲気となったが、チームハイの6得点を挙げた八村の活躍もあり、25-24とわずかにリードして第1クォーターを終えた。

だが、第2クォーターに入ると、ジャレン・ブランソンやジャスティン・ジャクソンの個人技を止められず、ドライブから連続失点を許して逆転される。さらにセス・カリーに3ポイントシュートを決められるなど悪い流れが続き、27-35の場面で八村が投入された。

その八村はすぐに速攻に走り、ビールからのパスを受けてゴール下でイージーシュートを獲得。それでも、ブライアントのスピードのミスマッチを狙われ失点がかさみ、悪い流れを払拭できず13点のビハインドを背負った。

48-62と14点を追いかけるウィザーズは八村を後半の頭から起用。八村はポルジンギスにマークし、軽快なフットワークで抜かれず、シュートも打たせない絶妙なディフェンスを見せる。前半だけで20得点を許したルカ・ドンチッチに対しても、その圧力でパスを選択させた。

もっとも、その後はマブスのディフェンスに抑え込まれる。裏を取ってペイントエリアで強引にシュートまで持ち込むも、2人に囲まれ2連続でブロックショットを浴びた。オフェンスリバウンドに飛び込んでのゴール下を決めて得点を2桁に乗せるも、その後はローポストからの1on1でヘルプに来たポルジンギスにブロックショットを浴びる。

ビールの速攻のこぼれ球を押し込み、12得点目を挙げたが、ドンチッチを止められず点差は20の大台に乗り、八村はベンチへと下がった。

その後、セカンドユニットが奮起しウィザーズが反撃。最終クォーター残り残り2分59秒、92-104の場面で八村が再びコートに。そこからオフェンスリバウンドを記録し、ペイントエリアでの得点で7点差まで詰め寄るも、ポルジンギスにアリウープを決められ勝負アリ。最終スコア100-108でウィザーズは敗れた。

八村は25分の出場で14得点10リバウンドを記録。3本のブロックショットを浴びるなど、インサイドでの得点に課題は残したものの、長所である内外守れるフットワークの良さはアピールした。また、ターンオーバーは0と安定感があり、出場した時間での得失点差を表す数値が+2で、先発メンバーの中で最も高かったことも評価される。

チームは敗れたが、八村のデビュー戦は素晴らしい出来だった。