チームUSAの威信のため、最強メンバーが揃う?
バスケワールドカップで優勝候補筆頭と見られながら準々決勝で敗退したアメリカ。今回のワールドカップへの参加を見送ったスター選手たちも、その結果に危機感を持ったようだ。
トレイルブレイザーズのデイミアン・リラードが、早くも出場に意欲的なことを明かした。アディダスのグローバルアンバサダーとしてシドニーを訪問したリラードは、『news.com.au』の取材に応じ、アメリカがフランスに敗れた試合をリアルタイムで見ていなかったと語った。それどころか、この取材を受けた前日まで、試合結果すら知らなかったという。
「昨日の夜にInstagramライブをやっていて、見ていた人から教えてもらった。僕は結果を知らなかったんだ」とリラードは明かす。オフの多忙なスケジュールに加えて、休養を優先してワールドカップへの参加を見送ったリラードだが、「僕はチームに加わるつもりだ。オリンピックに出る」と来年の代表参加を表明した。
リラード以外にも、ウォリアーズのドレイモンド・グリーンも東京オリンピックに出場する意思をアピールしている。『CNBC』の番組に出演した際、彼は「プレーしたい。同じように考えている選手は多いと思う」と語った。
スター選手たちの相次ぐ出場辞退に関しては、いまだにその是非について議論が行われている。今回のワールドカップで得た教訓は、優勝したスペインを筆頭にチーム力をいかに高めるかが大事で、できる限りメンバーを固定し、長いスパンで代表を強化している他国と比べて、アメリカはNBAのシーズン終了後にスター選手をかき集めてもケミストリーの構築が難しい。
それでも、もしアメリカがベストメンバーを集めてスター軍団を結成できれば、そしてスター選手それぞれがチームUSAの威信を懸けて臨めば、やはり優勝候補の筆頭に挙げられるだろう。一方では、今大会のグローバルアンバサダーを務めたコービー・ブライアントが指摘するように、「そんな簡単には勝てない」と、アメリカ1強の時代は終わったと警鐘を鳴らす声もある。
勝負はやってみなければ分からない。それでも、今回のワールドカップでの手痛い敗北により、アメリカ代表の登録12選手に入ってオリンピックに出たいと思う選手たちの気持ちは強くなったはず。
いずれにしても、考えられるベストなメンバーを集めないことには、オリンピックで金メダルを獲得するのは難しいだろう。リラードらに続くスター選手がどれだけ現れるのか、気になるところだ。