文=鈴木健一郎

新加入の佐藤託矢と田渡凌がブースターに『お披露目』

昨日、横浜ビー・コルセアーズが新体制発表の会見を行った。ブースターも招いた場で、エースの川村卓也、新キャプテンに任命された湊谷安玲久司朱など、2017-18シーズンの契約を結んで残留の決まった選手たちが登場。ヘッドコーチに古田悟、アソシエイトコーチに尺野将太が就任することもあわせて発表された。

また、新加入の佐藤託矢と田渡凌の2人も『お披露目』。さらにはジェイソン・ウォッシュバーンのサインが届き、会見の場で契約更新が決まるなど、盛りだくさんの発表会見となった。

NCAAディビジョン2のドミニカン大を卒業して帰国、かねてからBリーグ入りを明言していた田渡に話を聞いた。

チームを強くすることにやりがいを感じました

──ビーコルの選手としての初日ですが、どんな気持ちで今日を迎えましたか?

とにかく楽しみで、早く始動してほしいです。今もずっと代表(U-24)でトレーニングをしていて、いつでも行ける準備はできているので。

──ドミニカン大を卒業して日本に戻ってきました。もともと進路はどのように考えていたのですか? また横浜を選んだ理由は?

もともとは海外でずっとプレーすることを考えていたのですが、2020年の東京オリンピックを見据えて日本に帰ってプロでやろうと決めました。決めたのは大学最後のシーズンが始まった去年の10月ぐらいです。

正直、最初は優勝争いができる強いチームに入ることを考えていました。それでも、いろんな人の話を聞く中で、「今までガードのすごい選手は強くないチームから始めてきた」という話を聞いて考えを変えました。佐古(賢一)さんや節政(貴弘)さん、最近だと辻(直人)さん。みんな強くないチームを強くしていって日本代表に選ばれたと。

そんなことを僕は全く考えていなかったのですが「確かにそうだな」と。そこで横浜から話をいただきました。昨シーズン、入替戦に勝ってギリギリで残留するという形です。そのチームに入って力を発揮し、チームを強くすることにやりがいを感じました。それが決め手です。

──そうは言っても、プレータイムを得るための競争は結構厳しいと思います。

もちろんです。でも、自信はあります。大学での4年間は毎日が戦いでしたし、そういう戦いをする中でチームの結束力が高まるものと信じています。ポジション争いはどこのチーム、どの環境、どのレベルでもあることなので、そんなのは当たり前です。

──チーム内競争は結束を強めることになりますか?

今までいろいろな環境でやってきましたが、僕の経験上ではそうです。僕は新人ですが、日本に帰ってきてやれることは、世界のバスケがどんなものかを伝えることです。コート内で戦うのに新人とかは関係ないので、そういうことは考えずに、自分の経験を伝えたいと思っています。

先ほど細谷(将司)さんから「これから頑張っていこう」と声を掛けてもらい、「あっちでやってきたことを教えてほしい」とも言っていただきました。僕も「自分ももちろんこっちのリーグでやったことがないので、これからよろしくお願いします」と話をさせてもらいました。だから、こういうギブ&テイクですよね。僕が経験してきたアメリカのバスケでどういうことが当たり前だったのか、それをシェアできたらいいなと思います。

──チームとしての始動はまだ少し先ですが、1年目のシーズンの目標をどこに置きますか?

優勝で!

──先輩方は「プレーオフ出場」と言っているみたいですが……。

あっ、そうなんですか。聞いてなかったです(笑)。でも、プレーオフに出るのであれば優勝も狙えると思います。優勝しましょう(笑)。