史上稀に見るデューク大同期による一騎打ち
今シーズンのNBA新人王争いは歴史的デッドヒートとなった。現地4月27日、栄冠を手にしたのはマーベリックスのクーパー・フラッグ。デューク大学でルームメートだったホーネッツのコン・クヌッペルをわずか26ポイント差で振り切った。
この得点差は、2002-03シーズンに現行の投票システムが導入されて以降、歴代2位の僅差(1位は2021-22シーズンのスコッティ・バーンズとエバン・モーブリーの15ポイント差)。1位票の数はフラッグが56票、クヌッペルが44票(2位票はフラッグが44票、クヌッペルは55票)と、メディアの評価も真っ二つに割れた。まさにどちらが獲ってもおかしくないハイレベルな争いだった。
ドラフト1位の期待に違わず、フラッグが残した数字はルーキーの域を遥かに超越していた。フラッグは70試合に出場し、平均33.5分のプレータイムで21.0得点、6.7リバウンド、4.5アシストを記録し、チーム内での得点、リバウンド、アシスト、スティールのすべてで1位の数字となった。ルーキーが主要スタッツでチーム4冠を達成したのは、マイケル・ジョーダン以来の快挙で、さらに20得点、6リバウンド、4アシスト以上というスタッツラインをクリアしたのは、ジョーダンの他にラリー・バード、ルカ・ドンチッチのみだ。
今シーズンのフラッグを象徴するのが、206cmのサイズでありながらポイントガードを任された適応力だ。未経験のポジションながらも、10代での1試合最多得点を51点に塗り替え、さらには最年少での10アシスト記録も樹立した。特に1月に行われたクヌッペルとの直接対決では、フラッグが49得点、クヌッペルが34得点と、全米が注目する中で新時代の到来を予感させる壮絶な殴り合いを演じた。
惜しくも新人王を逃したクヌッペルだが、彼のシーズンもまた驚異的だった。新人最多記録を更新する273本の3ポイントシュートを沈め(42.5%)、低迷していたホーネッツを前年から25勝上乗せする立役者となり、プレーイン・トーナメントへ導いた。チームの勝利への貢献度という点ではフラッグを上回る評価もあり、それが今回の接戦に繋がったと言える。
受賞に際し、フラッグは盟友への敬意を隠さなかった。「コンは僕の兄弟。ファンとして彼を見ていたし、同時に最高のライバルだった」
アンソニー・デイビスを放出し、完全にフラッグ中心の再建へと舵を切ったマーベリックス。2年目のジンクスをものともせず、どのような進化を見せてくれるか楽しみだ。
