
「僕がすべてを出しきって、流れを変えようとした」
東西首位対決に挑むピストンズは、気胸で戦線離脱中のケイド・カニングハムだけでなくジェイレン・デューレン、トバイアス・ハリス、アイザイア・スチュワート、ダンカン・ロビンソンを欠いた。サンダーはジェイレン・ウィリアムズとアイザイア・ハーテンシュタインを欠いたが、ホームの利もあって簡単に勝てそうだった。
しかしピストンズは、得点上位の5人が不在でも恐るべき強さを発揮した。強烈なディフェンスはそのままに、オフェンスリバウンドから効率良くセカンドチャンスポイントを奪うことで、主力不在による得点力低下をカバー。第2クォーター序盤に最大15点差を付けられるも巻き返し、第4クォーター残り4分で97-90とリードを奪った。
しかし、勝負の懸かった大事な時間帯にはスターパワーがモノを言う。サンダーのエース、シェイ・ギルジャス・アレクサンダーはここから『自分の力で勝つ』モードに入った。ライバルチームが悔しがる、ドライブから巧みなボディバランスを利してのファウルドローでフリースローを得ると、次のポゼッションではファウルを恐れる相手が最後の一歩を踏み込めないのを見透かしたようにしっかり静止してジャンプシュートを決める。
ピストンズがトリプルチームを送り込めば、その瞬間にコーナーで待つジェイリン・ウィリアムズへのパスを選択して3ポイントシュートをアシスト。続くポゼッションではきっちりとファウルを引き出し、フリースロー2本を決めて101-99と逆転した。
再び同点とされた後、残り12秒でデイニス・ジェンキンスのハンドリングミスを見逃さずにスティールに成功。ステップバックで距離を作って放った勝ち越しシュートがリングを射抜いたのだが、ステップバックの際にオフェンスファウルがあったとの判定で得点は取り消された。
こうして試合はオーバータイムへ。サンダーにとっては納得のいかない第4クォーターの終わり方だったが、ピストンズはアサー・トンプソンがファウルアウトになり、主力不在を支えた選手たちはもう足が残っていなかった。こうしてサンダーが延長を13-9で上回り、大苦戦を強いられながらも勝利をつかみ取った。
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— OKC THUNDER (@okcthunder) March 31, 2026
シェイは第4クォーターに13得点を挙げ、オーバータイムにも8得点を追加した。試合を通して47得点。試合を通して徹底的にマークされながら、ファウルを引き出す駆け引きを駆使してフリースロー25本を獲得。気持ち良くシュートを放って気持ち良く決められたわけではないが、粘り強く得点を重ね続けた。
ダグノートは、今日のシェイの活躍をこう称えた。「途中までは決して良いプレーができていなかったが、そこから自分で立て直した。前のニックス戦でもそうだった。最初からリズムをつかめる試合で活躍するのは簡単でも、普段は入るシュートが入らないような時にスイッチを入れ直せるのは偉大な選手だからこそ。最近のシェイは、難しい試合のたびにそれをやっている」
シェイ本人はクラッチタイムのマインドセットを問われると「勝ちに行く、それだけを考えていた」と答えた。「普段は試合の流れに身を任せて、その中でアグレッシブにプレーしようとしている。でも今日は自分から仕掛けるべきだと感じた。チーム全体としてシュートタッチがあまり良くなく、逆にピストンズには勢いがあった。だから僕がすべてを出しきって、流れを変えようとしたんだ」
すべてのポゼッションで自ら果敢に仕掛け、その中で駆け引きをしてファウルを引き出し、そうでなければ高確率で得点を決めていく。この試合のシェイはさらに、勝負どころでパスを選択している。第4クォーターの同点3ポイントシュートはジェイリン・ウィリアムズが、オーバータイムにはアレックス・カルーソが、シェイのアシストから価値ある3ポイントシュートを決めた。
「簡単だよ。相手が1対1で守っていれば自分で攻める。2人、3人と僕に寄って来るのであればパスを出す」とシェイは言う。「状況を見極めてバランスの良い判断を下す。もちろん、彼らがビッグプレーに備えていたのも大事だ。きっちり決めてくれた2人を称えるべきだ」
これでサンダーはリーグ最速で60勝。ディフェンディングチャンピオンは素晴らしいコンディションでプレーオフに向かおうとしている。