スパーズのアシスタントコーチ就任が発表に
2016年に現役を引退したティム・ダンカンが、NBAの現場に戻ることを決断した。
7月22日、スパーズは、ダンカンのアシスタントコーチ就任を発表。2019-20シーズンからは、恩師グレッグ・ポポビッチの右腕としてコートに帰ってくる。
スパーズ一筋19年というキャリアに終止符を打った後も、ダンカンはスパーズの練習施設で若手にアドバイスを送る姿がたびたび確認されていたが、当時はあくまでも『臨時コーチ』であり、正式なスタッフではなかった。
引退から3年が経ち、ダンカンはコートに戻ってくることを決断した。
ポポビッチは、ダンカンのコーチ就任に際し、「私がティム・ダンカンのアシスタントを19年も務めたのだから、その恩返しをするのはもっともなことだ」と、独特な言い回しで教え子の帰還を歓迎している。
バスケットボール殿堂入りが確実視されているダンカンは、1997年のドラフト全体1位でスパーズから指名された。スパーズは、ダンカンが在籍した過去19シーズンで1072勝438敗を記録。19年の在籍期間で残した勝利数としては、NBA史上最多であり、それだけでなく北米4大メジャースポーツ(NFL、NBA、MLB、NHL)史上でもベストの戦績だ。
ダンカンは、5度の優勝(1999年、2003年、2005年、2007年、2014年)を達成した19年間で平均19.0得点、10.8リバウンド、3.0アシスト、2.2ブロックを記録した他、通算2万6496点(歴代14位)、通算1万5091リバウンド(歴代6位)、通算3020ブロック(歴代5位)をマーク。名実ともにスパーズ史上最高の選手として、チームの歴史にその名を刻んだ。
スパーズは今、変革期を迎えている。ダンカンの引退以降、ともに黄金期を支えたマヌ・ジノビリが昨年に引退し、そして今年はトニー・パーカーも現役生活にピリオドを打った。また、カワイ・レナードも昨年のオフにトレードされ、新たなサイクルを築く時期にある。
コーチ・ダンカンがそこにどういう影響をもたらすのか、指導者としての才覚に期待が高まる。