ジャン・ローレンス・ハーパージュニア

「自分がなかなかゲームメークできずに負けてしまった」

サンロッカーズ渋谷は3月28日、29日とホームで琉球ゴールデンキングスと対戦。リーグ随一の常勝チーム相手に2試合とも最後までもつれる激闘を繰り広げたが、ゲーム1は岸本隆一の3ポイントシュート、ゲーム2はビッグマンのオフェンスリバウンドと、ここ一番で相手のストロングポイントを抑えきれず競り負けた。

SR渋谷のジャン・ローレンス・ハーパージュニアは、この2試合ともポイントガードとしてゲームクローズの場面でコートに立った。チームには同じポジションに生え抜きの看板選手であるベンドラメ礼生がいるが、メインガードとしてハーパーがここ一番で起用される場面が増えている。

この責任の重さを理解しているからこそ、ハーパーは連敗の要因として自分に矛先を向けている。ゲーム2の終了後、彼は試合をこう振り返る。

「ポイントガードとして自分がなかなかゲームメークをできずに、最後までズルズルと引きずってしまって負けたと思います。ガードとして経験はすごく大事で、こういう悔しい経験を生かしてしっかりと課題を修正し、次の試合に向けて頑張っていきたいです」

この週末に限らず、シーズンを通してSR渋谷は接戦を落とす試合が多い。18勝28敗という現在の成績の原因を「遂行力がまだ足りていないと思いますし、そこは本当にガードの責任です」とハーパーは続ける。

このガードの遂行力の違いをまざまざと見せつけられたのがゲーム1の最後だった。この試合のハーパーは7得点4リバウンド3アシスト3スティールと活躍。しかし、最後の最後でマークしていた岸本にステップバックからのダメ押し3ポイントシュートを決められてしまった。

試合全体でいえばハーパーのほうが内容面で岸本を上回っていたが、彼が大切にするここ一番の遂行力とチームを勝たせる力で、地元・沖縄の大先輩との確かな差を痛感させられた。

ジャン・ローレンス・ハーパージュニア

「ずっと見ていた選手とマッチアップできるのは光栄」

琉球のファンクラブに入り、こどもの時から試合を見に行っていたハーパーにとって、12歳年上の岸本は観客席から憧れの眼差しで見続けた選手で、マッチアップには特別な思いがある。それ故にやられてしまった悔しさも大きい。

「こどもの頃からずっと見ていた選手と、こういう舞台でマッチアップできるのはすごく光栄です。それでも、やっぱりやられてしまって本当に悔しいので、しっかりやり返したいです。(ゲーム1の最後は)シュートを狙ってくるのは分かっていたのに止めることができなかったです。昨日もフィルムを見返して、やっぱり悔しかったですし、あそこで決める隆一さんはさすがです。自分も隆一さんみたいに勝負どころで決められる選手になりたいです」

レギュラーシーズンは残り14試合。23歳と若いハーパーにとってはさらなる成長のための経験を積み重ねられる貴重な実戦機会が続く。チーム、そして自身としても課題に挙げるゲームクローズの遂行力を高めるために必要なことをハーパーは「シュートの精度とゲームメークです。今回、終盤になるとタフショットが目立っていたので、それを修正するのがガードの仕事です。そこをしっかり意識してやっていきたいです」と語る。

ガードの仕事はチームを勝たせることであり、だからこそ敗戦を自分の責任と捉えてハーパーはコートに立ち続ける。この強い覚悟が、どんな成長をもたらしていくのか楽しみだ。