
「1カ月後のチーム状態なんて誰にも分からない」
現地3月27日、ナゲッツはホームで大苦戦の末にジャズを破った。前半からディフェンスの動きが緩慢でオフェンスの殴り合いとなり、第3クォーター残り3分で最大14点のビハインドを背負った。ペリメーターでジャズの若手たちのスピードに振り回され、トランジションでもついていけず、ペイントエリア内でのプレー強度でも劣った。
82試合の長いレギュラーシーズンではパッとしない試合もあるものだが、ナゲッツを率いるデイビッド・アデルマンはそれを許容せず、タイムアウトを取っては選手たちに檄を飛ばした。
結果として第4クォーター残り5分半での10点差をひっくり返し、135-129の勝利を収めたのだが、33得点15リバウンド12アシストのニコラ・ヨキッチ、31得点14アシストのジャマール・マレーといったスター選手の個人能力で押し切っただけで、決して褒められた内容ではなかった。
指揮官アデルマンは言う。「タイムアウトで『真剣にやっているか』と選手に問わなければいけなかった。序盤にシュートが決まらなかったことで守備の足が止まってしまったが、シュートが入らない時こそディフェンスから立て直さなければならない。勝ちはしたが、第2クォーターと第3クォーターの守備はひどいものだった」
「NBAではこういう試合もある。しかし、スロースタートは自分たちの問題だ。ウチの攻撃力ならば挽回して勝つこともできるが、毎回わざわざ苦しい展開にする必要はない。もっと明確な意思を持って試合に入らなければならない」
ナゲッツが抱えるこの問題は、レギュラーシーズン終盤の格下相手だから起きることで、プレーオフになればティップオフの瞬間からエンジン全開で戦えるのだろうか。残念ながら、プレーオフの試合では守備が強調され、オフェンス自慢のチームは呆気なく敗れることが多い。ナゲッツもその轍を踏むのではないだろうか。
しかし、ヨキッチは「先のことを予測するつもりはない」と、そういう考え方そのものを否定した。「まだレギュラーシーズンが数試合残っている。その間にケガ人が出るかもしれないし、チームの状態は良くもなるし悪くもなる。1カ月後のチーム状態なんて誰にも分からない。だから今に集中するだけだ」
「今シーズンは勝つべき試合で負け、負けるべき試合で勝つようなことが何度もあって、この先どうなるかは予測できない。そもそも優勝した時だって、レギュラーシーズンのラスト数試合は負け越していたのに、結局はチャンピオンになれた。連勝で締めくくってもファーストラウンドで負けることもある。つまり、予想することに意味なんかないってことさ」