NBA

シアトルとラスベガスに、早ければ2028年に新規参入

NBAではこの2日間でオーナーたちが集まる理事会が開かれた。それを終えて、NBAコミッショナーのアダム・シルバーが会見を行った。

一番のテーマはエクスパンション、ラスベガスとシアトルの新チームの参入を認め、リーグを現行の30チーム体制から32チームにすることだ。今回、エクスパンションを認める決議は行われなかったものの、『検討を進める』ことが採択された。

いまだ残る課題は2つ。一つは30チームでシェアしている放映権料などの収益を、32チームで分け合うことでの経済的な希薄化。もう一つは才能ある選手が足りないという懸念だ。

それでもシルバーは、シアトルとラスベガスという市場が新たに加わることでリーグの経済的価値そのものが大きく高まるメリットを挙げ、戦力の希薄化についても「私は競争力ある32チームを構成するのに十分なタレントはいると認識している。30年前には6%しかいなかったアメリカ国外の選手が今は30%いる。MVPもアメリカ以外から選出されている」と語る。

「NBAのオーナーたちはどれだけ経営が順調でも、最終的には優勝したいものだ。チームが2つ増えれば既存のチームから選手を供出することになるし、30チームより32チームの争いのほうが優勝は難しくなる。ただ、これは懸念事項ではない」とシルバーは言い、こう続けた。

「優勝するのは難しくなるかもしれないが、直近14年で11の異なるチームが、この7年では7つの異なるチームが優勝している。実力の均衡はかつてないレベルで保たれている。人々が見たいのは素晴らしい競争だ。私は大学バスケもよく見るが、NBAレベルの選手が1人か2人しかいなくても、試合の楽しさや競争の質が損なわれることはない」

理事会で議論すべき細部の詰め、特に経済的にどんな影響が出るかの見極めは必要だが、どのオーナーにもエクスパンションそのものを否定する意図はないという。では、エクスパンションはもう決定と考えていいのだろうか? これから進められる検討の結果、エクスパンションが撤回されるシナリオとして、「不確定要素はリーグの外にある。現在の世界情勢は非常に不安定だ。我々のコントロールが及ばない部分で『今は拡張すべきではない』となる可能性はある」とシルバーは言う。

「今のリーグは非常に順調で、お金が必要だからエクスパンションを望むオーナーはいない。これはあくまで戦略的な判断だ。シアトルが加わればポートランドとの歴史的なライバル関係が盛り上がり、ラスベガスはエンタテインメントの首都となる。この2都市を加えることにメリットがあるから、エクスパンションをやろうとしている」

「シアトルにはかつて40年以上に渡りNBAのチームが存在していた。今もWNBAのチームがあり、バスケへの並外れた情熱がある。ラスベガスもWNBAチームを持ち、毎年夏にサマーリーグを行い、アメリカ代表のトレーニングキャンプも開催されている。シアトルもラスベガスもバスケと、NBAと強固な繋がりがある。この件は2026年中に決定まで持っていくつもりだ」

それでも、エクスパンションのプロセスには数年を要する。「今年中に決断を下したとして、新チームがリーグに加わるのは早くて2028-29シーズンになるだろう」とシルバーは語った。