
第2クォーターを36-14と圧倒
『東アジアスーパーリーグ(EASL)』のチャンピオンを決める『EASLファイナルズ マカオ2026』が3月18日からマカオ特別行政区で開幕した。ファーストラウンドから出場となった宇都宮ブレックスは、ニュータイペイ・キングスに85-64で勝利し、セミファイナル進出を決めた。
宇都宮の先発は比江島慎、高島紳司、D.J・ニュービル、ギャビン・エドワーズ、グラント・ジェレットの5人。立ち上がり、ニュータイペイに3ポイントシュートを沈められるが、ニュービルがすぐさま決め返すと、その後も1on1からヘジテーションを上手く使い連続得点を決めて7-0のランに成功する。しかし、宇都宮はニュータイペイの高い位置からのプレッシャーディフェンスに対応できず連続ターンオーバーを犯してしまいリズムを崩すと、悪い流れを断ち切れず0-11のランを喰らってしまう。タイムアウトを取るも、ダブルスクリーンをかけてボールマンをフリーにするがオフェンスはなかなか機能しない。ディフェンス面でもファウルコールにアジャストできず、相手にフリースローを与えてしまう苦しい展開で12-23と2桁のビハインドを背負い第1クォーターを終了した。
ニュータイペイに新たに加入したイラン代表のモハメド・バヘディは切れ味鋭いドライブで宇都宮を翻弄し、ここまでリードを保つ立役者となっていた。しかし、第2クォーター開始1分過ぎ、クローズアウトシチュエーションで倒れ込むとそのまま立ち上がれず、担架で運ばれプレー続行が不可能となった。攻撃の起点を失い動揺を隠せないニュータイペイに対し、宇都宮はニュービルがオフェンスを支配する。ペイントタッチからのキックアウトでフリーの状況を次々と作り出すと、ここまで決まっていなかった3ポイントシュートが爆発し、その後の1分半の間に21-23と一気に追い上げる。これで流れをつかんだ宇都宮はシュートタッチが蘇り遠藤祐亮、比江島の連続3ポイントシュートで逆転に成功。ディフェンスではジェイレン・ハリスのピック&ロールからのパスアウトを狙って攻撃の芽を摘んでいった。終盤にも高島が連続でコーナースリーを決めるなど、攻守が噛み合った宇都宮はこのクォーターだけで36得点を奪い、48-37で前半を終えた。

ニュービル「ジェレットにボールを集めることを意識しました」
ジェレットの連続得点で出だしからリズムをつかんだ宇都宮は、ニュータイペイのハンドラーであるハリスを引き続きケアして攻撃を組み立てさせない。ディフェンスが機能したことでファストブレイクからの得点も増えると、最終クォーター開始1分半にはニュービルがリードを20の大台に乗せる3ポイントシュートを射抜いて勝利を決定付けた。
宇都宮のジーコ・コロネルヘッドコーチは「試合序盤、ニュータイペイは非常に質の高いプレーを見せましたが、幸いにも第2クォーターから我々の目が覚め、本来のバスケットボールを展開することができました」と試合を総括。結果的にバヘディの負傷離脱がターニングポイントとなった。それでも、選手たちがやるべきことを見失わなかったことが流れを変えたと強調した。
「我々には常に徹底しようとしている習慣がありますが、試合序盤はそのレベルが十分ではありませんでした。また、第1クォーターの3ポイント成功率が10%(1/10)だったことも響きました。 しかし、選手たちは非常に冷静で、何をすべきか分かっていました。集中力を高め、練習してきたことを遂行し始めた瞬間、試合の流れは完全に変わりました」
オフェンスのかじ取り役を担いつつ自らも要所でフィニッシャーとなり、20得点6アシストを挙げたニュービルは、27得点12リバウンドを記録したジェレットをこのように称賛した。「ジェレットの調子が非常に良く、良い仕事をしていたので彼にボールを集めることを意識しました。チームとしてミスマッチをうまく突くことができました」
勝利した宇都宮はセミファイナルで琉球ゴールデンキングスと対戦する。この試合のMVPを受賞したジェレットはフラッシュインタビューで「昨年のチャンピオンシップで勝っているので、彼らはリベンジを狙ってくるはずです。だから激しいドッグファイトになるでしょうね」と、琉球戦についてコメントした。
セミファイナルは日本時間の3月20日19時から、宇都宮と琉球が激突する。