竹原レイラ

「相手の大きい選手にスピードでは優位に立てる」

いよいよ今日開幕するU19女子ワールドカップ、日本代表は前回2017年の4位を上回るメダル獲得を掲げている。この目標達成に向けて大きなカギとなるのは、高さ不足をいかに克服するか。前回はともに188cmの梅沢カディシャ樹奈、栗林未和がインサイドにいて、さらに馬瓜ステファニー、赤穂さくらと180cm以上の動けるフォワードがいた。17年のチームと比べると今回はサイズダウンが否めない。

もちろん日本代表はスピードと豊富な運動量で相手に走り勝つスタイルであり、高さに依存するものではない。だが、それでもゴール下で高さの不利に負けずリバウンドを取らないと自分たちの得意とする展開に持っていけない。インサイド陣で中心となる竹原レイラは、日本が大会を勝ち上がっていくためのカギとなる一人だ。

185cmの竹原は、昨年行われた予選も兼ねたU18女子アジア選手権でチーム2位の13.4得点、チームトップの6リバウンドと奮闘した。しかし、本人にとって「U18の時は調子に波が激しく、得点にばらつきがありました。自分より大きい相手に対し安定して攻めることができませんでした」と決して満足のいくパフォーマンスではなかった。

だからこそ、今回のワールドカップでは、「高校の時はインサイドだけでしたが、今は3ポイントシュートも打ちますし、3ポイントラインの外から仕掛けるドライブから攻めていける。相手の大きい選手より、スピードでは優位に立てるとは思います」とシュートレンジの広さと、速さを武器に積極的に攻めていく決意だ。

ディフェンスにおいてはハードワークを強く意識する。「相手にポストから点を取られ続けてしまうと、チームにとっても流れが良くないです。ポストファイトの部分では、数字に残らないような部分でも身体を張って戦っていきたいです」

竹原レイラ

「A代表に入るために必要なことを学べるチャンス」

今回の代表チームで中心を担うのは今野紀花、東藤なな子、奥山理々嘉といったところ。だが、早生まれの竹原は彼女たちより学年が1つ上であり、すでにWリーグで1シーズンをフルに戦い、昨年はB代表として最年少でアジア競技大会にも出場した。

他のメンバーより経験豊富。「最年長で、Wリーグに入って2年目を迎えるので、下の子たちを引っ張っていく。しっかりリーダーシップも取っていけたらいいなと思います。みんな素直ですごくついてきてくれます。また、自分の調子が悪いと、声を掛けてくれたりする。みんなのために自分から率先して声掛けからしていきます」とまとめ役になることも意識している。

そして、メダル獲得への思いをこう語る。「前回のメンバーは年齢が1つ上の先輩で、普段も仲良くしてもらっていて、今回も頑張ってきてねと声を掛けてもらいました。前回の先輩の悔しい思いを晴らしたいですし、先輩たちに負けたくない気持ちです」

前回のU19日本代表からは梅沢、赤穂、馬瓜がA代表へとステップアップしていった。昨年のB代表に選ばれた竹原も「簡単はことではないですが、そこに入りたい気持ちはあります。この大会は、そのために必要なことを学べるチャンス」と、先輩に続く意欲を見せる。彼女がA代表への道を拓く活躍ができれば、それは代表の躍進にも繋がっていく。