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可能性は残しつつも今オフの復帰は「100%ない」と断言

キャバリアーズとのNBAファイナル第1戦で38得点8リバウンド8アシストと大暴れしたケビン・デュラント。優勝を果たすため昨夏フリーエージェントの権利を行使しウォリアーズへと移籍した彼の決断は尊重されるべきだが、古巣のサンダーから見れば今も恨みは消えていない。

デュラント自身は批判と向き合う覚悟を決めての移籍であり、今では存分に力を発揮できているが、デュラントの母親ワンダさんは、息子に対する批判に心を痛めた一人だ。

2014年にデュラントがシーズンMVPを受賞した際、感動的なスピーチの最後に「ママ、あなたこそ真のMVPだ」と呼ばれたことで、ワンダさんの存在は広く知られるようになった。『Undisputed』とのインタビューで、ワンダさんはデュラントの移籍決断について次のように話している。

「決断が難しかったのは、息子がオクラホマシティと、チーム、それにサンダーという球団を愛していたから。多くのファンの方たちは息子の決断を嫌いました。でも、今回の決断は、息子にとって良かったと思っています」

話はサンダーへの復帰についても及んだ。先日、以前デュラントとサンダーでプレーしたケンドリック・パーキンスが「数年内に復帰するだろう」と話したことについて聞かれたワンダさんは、その可能性を否定しなかった。

「可能性はあるでしょう。レブロン・ジェームズも同様の決断をしたのだから。数年後のことは分かりません。ただ、今年のオフの復帰は絶対にないでしょうね」

レブロンは、『優勝するために必要なこと』をヒートで学び、選手としても成長。その経験を愛する地元に還元したいと2014年に復帰を決断した。そして昨年、キャブズに初優勝をもたらしたのは知っての通りだ。

どれだけサンダーファンから嫌われ、ブーイングを浴びせられたとしても、今のデュラントは優勝という目標に向かい、邁進し続けている。プレーヤーオプションを保持しているデュラントは今オフ再びフリーエージェントになる権利を持っているが、ウォリアーズとの再契約が確実視されている。それでも、最長の4年契約ではなく、プレーヤーオプションを含む2年契約を結ぶ可能性が高いという見方が強い。

今はデュラントを受け入れられないサンダーファンも多いだろう。だが、ラッセル・ウェストブルックとの『盟友デュオ』復活を誰よりも望んでいるのは、他ならぬサンダーファンではないだろうか。