長期離脱明けも「ゲーム勘については別に問題ない」
川﨑ブレイブサンダースは滋賀レイクスとのバイウィーク明け最初の連戦を1勝1敗で終えた。ゲーム1はオフェンスが噛み合い84-72と快勝したが、ゲーム2は滋賀のプレスディフェンスに対応しきれず56-79で完敗と両極端な内容だった。
川崎の若き司令塔、米須玲音はゲーム1では3ポイントシュート6本中4本成功の12得点6アシスト2スティールにターンオーバーなしと文句なしのプレーで勝利の立役者に。しかし、ゲーム2ではベンチから出場した早々にターンオーバーを喫すると、得点とアシストはなく、2ターンオーバーと個人として天国と地獄を味わった。
ゲーム2の試合後、米須はこう振り返る。「自分が出てターンオーバーをして相手に流れが渡り、前半は一気に持って行かれたと思っています。後半もフィフティフィフティの場面で相手の方が強い気持ちでルーズボールを取られたり、相手がすべて上回っていた印象で点差が離れて負けてしまったと思います」
米須はシーズン開幕直前に右肩関節脱臼でインジュアリーリストに入ると、バイウィークに入る直前の2月14日、15日の宇都宮ブレックス戦でシーズンデビューを果たした。そして約3週間後となる今回の実戦を経て、長期離脱によるゲーム勘の欠如について解消できている。
「昨日も20分ちょっと出ましたが、ゲームから離れていたことで良くないなという感じはなかったです。宇都宮戦で2試合出たことによって、この3週間で調整ができた部分はあったので、ゲーム勘については別に問題ないと思います」
まだ、今シーズンの米須は4試合を終えただけだが、それでも大学4年のシーズン終了後に加入し36試合に出場した昨シーズンと比べ確かな変化が見える。それはシュートに対する意識だ。米須といえば学生時代から卓越したパスセンスの持ち主で、守備の隙を突く見事なパスで味方のシュートチャンスを次々と作り出してきた。
だが、Bリーグは学生時代と対策のレベルも違うため、相手は米須のパスを徹底して抑えにかかり、簡単に通せなくなる。その分、シュートチャンスは生まれるが、ここまでパスファーストでキャリアを重ねてきた米須にとって、頭では理解してもアジャストは決して簡単なことではなかった。その結果、昨シーズンの米須はシュートを打つべきタイミングで打ちきれず、パスも思うように通せないという消化不良に終わる試合も目立っていた。

「シュートが入らなかったらオフェンスではなく、まずディフェンスで」
昨シーズンの悔しさを糧に今の彼は、シュートへの積極性が確実に増している。ゲーム2ではフィールドゴール4本すべて失敗に終わったが、打つべきタイミングを逃さず打ち切れていた。米須はこう振り返る。
「今日は入らなかったですけど、ベンチに下がってからも、昨シーズンの自分とはちょっと違うなという感じはしました。やっぱり打ち続けることが大切ですし、チームとしても悪いシュートではなかったと思います。あとは決めるだけで、シュート力をもっと身につけるしかないと考えています。シュートの意識に関しては、ステップアップできていると感じています」
シュートが入らないならパスでなんとか打開しようとして、相手の思う壺になる負のサイクルに陥るのが昨シーズンの課題だった。しかし、今の米須は、「シュートが入らなかったらオフェンスではなく、まずディフェンスでよりアグレッシブにやることが必要だと思います」と、気持ちの切り替えがしっかりとできている。
「自分がターンオーバーをしたり、シュートが入らない時でも、ディフェンスをしっかりやることができれば落ち着くことができますし、チームに勢いを与えることができます。オフェンスがダメだったとしても、ディフェンスで流れを引き寄せることはできる。そこを意識して次からもしっかりとやっていきたいです」
今の米須はシュートへの意識を高め、オフェンスの調子が悪い時はディフェンスで取り返すというマインドセットができている。大敗し0得点0アシストに終わった試合の中でも、Bリーグ随一のパスセンスを生かすための土台作りは着実に進んでいると感じさせるプレーを見せてくれた。
