
「やっぱりミドルも絶対に必要」
バスケットボール女子日本代表はいよいよ明日、『FIBA女子ワールドカップ2026予選トーナメント』のハンガリー戦を迎える。
アジアカップに続き、代表に名を連ねた今野紀花は世界と戦うシステムを徐々に落とし込んでいった。「自分のチームとは違った、代表のシステムを思い返しています。アジアカップでガードをやった記憶はちゃんとあるし、そこの切り替えに関してはそんなに難しくないと思います。思い切ってプレーするだけですね」
公開練習が行われた際、今野はプレーヤーディベロップメントコーチのブライアン・フィンリーとともにステップバックシュートの練習を行っていた。もともとステップバックシュートを打つことはあった今野だが、しっかりコンタクトを取るところまでは詰めきれていなかったようで、身体の当て方を入念に確認していた。
「バランス良くシュートを打つために、コンタクトのところを一生懸命やっています。強い相手と戦うためにコンタクトを強くするというよりかは、スペースをクリエイトするためのコンタクトです。しっかりとしたシュートを打つための一つのスキルとして練習していて、ほぼ毎日ワークアウトをお願いしています」
コーリー・ゲインズヘッドコーチが掲げる『ペース&スペース』は、アップテンポな打ち合いに持ち込み、相手を疲弊させる狙いがある。それでも、ハーフコートバスケットで外一辺倒になってしまってはリズムも生まれず、相手にとっても守りやすい。だからこそ今野はミドルシュートが大事だと言う。
「(日本は)3ポイントを強調して打つチームだと思うんですけど、それを決めきれなかった時に、例えばピックを使ってミドルを狙う。そこで空いてるのに打たない選択肢は絶対にないので。3ポイントが入らないのにミドルも決めきれなかったら絶対に流れは来ないので、やっぱりミドルも絶対に必要だなと感じています。ゴール下の勝負となるときついかもしれないので、ピックを使った後のミドルシュートだったり、シンプルなところを確実に決めていくことが大事だと思っています」

代表活動は「あらためて身が引き締まる」
今野は世代別や3×3などでの代表経験はあるが、フル代表入りしたのは前回のアジアカップが初めてだった。そして、アジアカップでの経験によって胸の奥にあった闘争本能が目覚めたという。
「大会が終わって、自分の中ですごい経験をしたなって思いました。世界が目の前にあると、自分の中で沸き上がってくるというか。絶対に勝ちたいし、同じ舞台に立って叩き潰したいっていう思いが搔き立てられました。そういう思いをもう一回気付かせてくれたような活動でした」
もちろんWリーグの活動も大切で、日々結果を出すことが求められる。それでも、代表活動はそれを超える重さがあり、今野は覚悟を持ってプレーしている。「リーグから離れてもう一回ここに来ると、あらためて身が引き締まる思いというか。ワールドカップ予選とか世界が近づいてくると、本当に勝ち取りに行きたいと思っています。自分のコンディションと気持ちをクリアにして、できることを楽しみながら精一杯やっていきたいです」
世界の難敵を倒すには技術だけではない気持ちの強さも求められる。眠っていた闘争本能に火が付いた今野は、スキルフルなプレーだけではなく、メンタル面でも日本の大きな力となるはずだ。