林咲希

「毎回ですが、代表に来るとすごくステップアップできます」

女子日本代表は、3月11日から『FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026』 予選トーナメントに出場。9月にベルリンで行われる本大会出場へ向け、オーストラリア、カナダ、ハンガリー、トルコ、アルゼンチンといった難敵と激突する。

昨夏のアジアカップの結果を踏まえ、よりチーム力の底上げが必要となってくる中、パリオリンピック以来となる代表合流を果たしたのがベテランの林咲希だ。昨シーズンから今シーズンにかけて林は、コンディション調整に苦しみWリーグではなかなか本来のプレーを発揮できてはいない。ただ、今でも日本女子バスケ界随一のシューターであることに変わりはない。

現在の状況について林は「正直、100%でやれる状態ではないですけど、だんだん良くなっている感じです。そこはコーリー(ゲインズヘッドコーチ)もすごく気にしている部分で、ここから状態を上げていかないといけないと思っています」と語る。

パリオリンピックの代表キャプテンを務めていた林だが、今回のキャプテンは宮澤夕貴となった。髙田真希、渡嘉敷来夢、宮澤といった先輩たちが健在かつ、若手が増えている今の代表において、「中堅に戻った感じです」と林は今の立ち位置を語り、ベテランと若手の橋渡し役になりたいと続ける。

「ポジション的には、すごく居やすいといったらアレですけど、年上の人たちと年下の子たちを繋げる役割が私的にはすごくやりやすいですし、やりがいを感じています。それにプラスして、自分のプレーをしっかりと出したいです」

代表活動も長い林だが、「毎回ですが、代表に来るとすごくステップアップできます」と、代表に対するモチベーションは高く、さらなる成長を求める意欲に今も変わりはない。

「(代表は)周りにいる選手たちのプレーのレベルが高いので意識も上がっていって、もっと頑張らないといけないと思わせてくれる環境になっています。今回コーリーは、みんなで切磋琢磨して、バチバチにやり合うところを求めていて、そこは負けないようにしないといけない。それをやっていかないと、世界相手に渡り合えないので、自分が率先して実行し、周りにも伝えていきたいです」

林咲希

「3ポイントはしっかり意識して打ち続ける」

また今回、林のモチベーションを高める材料の一つが、白鷗大の後輩となる舘山萌菜と、精華女子高でも同じ樋口鈴乃の存在だ。2人が所属する日立ハイテククーガーズは今シーズン、2部にあたるWリーグフューチャーに所属し、林が戦う1部のWプレミアとはディビジョンが違う。

それでも林は「日立ハイテクの試合は、『頑張っているかな』と結構見ていました。来年、ハイテクはプレミアに昇格するので一緒の舞台でプレーできるのは楽しみです」と明かし、母校と後輩愛をこう語る。「2人とは在籍時期は被っていないですけど、これまでも毎年、試合を見に行ける時は行っていて選手と話したりしています。すごい上から目線ですけど、学生の時からWリーグに入って成長した姿を見られるのはすごくうれしいです。2人と一緒に代表でプレーしたい気持ちは、私の中でエネルギーになっています」

林の代名詞と言えば、これまで何度も日本を救ってきたここ一番での3ポイントシュートだ。「3ポイントは一番求められているところなので、しっかり意識して打ち続ける。今までもクイックで打ってきましたが、その中でも今ワークアウトをやってくれる方が、もっと早く打てるようにアドバイスをしてくれて、本当にパッと打てるようになってきているのでそこは身につけたいです」とさらなる進化に手応えを感じている。

今回の予選トーナメントは1週間で5試合とタフな日程かつ、各チームの実力差はほとんどないだけに、息詰まるロースコアの試合が増えることは十分に考えられる。そんな時、日本に流れを引き寄せるトリガーとして、林の3ポイントシュートが必要な場面はきっと訪れる。