
キャリア6年目のラメロはいまだプレーオフ経験なし
ホーネッツは4勝11敗と苦しい序盤戦を過ごしている。現地11月19日にはペイサーズに118-127で敗れた。タイリース・ハリバートンを始め昨シーズンの躍進を支えた主力の多くが戦線離脱し、今シーズンは負け続けている相手に試合の主導権を終始握られ、2勝目を与えることとなった。
この試合、ホーネッツのエースであるラメロ・ボールのプレーには異変があった。27分の出場で18得点7リバウンド9アシストとスタッツは普通だが、フィールドゴール21本中成功わずか5本、3ポイントシュートは11本中2本成功。しかも、シュートタッチが不調だったという印象ではない。第2クォーターからずっとビハインドの展開で、最大24点差を付けられる試合で、彼自身がタフショットを打ちまくった結果だった。
第4クォーター残り4分半にラメロはベンチに下げられた。この時点で10点差で、まだ勝機は残されており、指揮官チャールズ・リーは『勝つために』ラメロを交代させた。ブランドン・ミラー、グラント・ウィリアムズ、トレ・マンが欠場しておりホーネッツも万全ではなかったが、それは言い訳にはならない。
その翌日、『Yahoo Sports』はラメロがホーネッツに不満を感じていると報じた。2020年のNBAドラフト1巡目3位指名でホーネッツに加入したラメロはNBA6年目を迎えているが、いまだプレーオフの経験がない。
1巡目4位指名のコン・クヌッペル、2巡目指名ながらも即戦力として機能するライアン・カルクブレンナーとルーキーがローテーションに加わった今シーズン、スタートダッシュに失敗したことでフロントの意識は育成に傾きつつある。東カンファレンスは勢力図の変化が起き、ピストンズ、ラプターズ、ホークス、ブルズが躍進しているが、その中でホーネッツが勝てないまま。その対比にラメロがフラストレーションを溜めるのは理解できる。
ラメロはオフェンスの中心として速いペースを作り出し、得点もアシストも生み出すことができる。チームの成績が伴えばオールスターに選ばれるべき選手だ。それでもホーネッツの低迷は、絶対的なチームの中心である彼がケガ続きで、過去5シーズンでフル稼働できたのは2年目の2021-22シーズンだけで、チームとしての積み上げが上手くいかないことが要因になっている。
今シーズンも古傷の足首に痛みを抱えて、ここまで15試合中6試合を欠場している。オフェンスにおいてラメロは絶対的な存在だが、ホーネッツとしては彼への依存度が高ければ高いほど、そのケガで上には行けないチームに甘んじることになる。
ラメロがトレードを要求する、あるいはホーネッツがトレードを検討する時、その相手は出てくるのだろうか。
ラメロは5年2億400万ドル(約300億円)の契約を結んでおり、今はその2年目。来シーズンから4000万ドル(約60億円)を超える年俸が3年あり、故障歴を考えるとリスクは高い。それでもフレッド・バンブリートが戦線離脱したロケッツが、即戦力のポイントガードを必要とすれば(恐らく必要で、何らかの補強を行うだろう)、ラメロは悪い選択肢ではない。ローテーション外の選手でサラリーを合わせ、1巡目指名権で交渉はまとまるだろう。
その場合、ホーネッツは22歳のミラーと20歳のクヌッペルを軸にチームを再編することになる。地元ファンに圧倒的な人気を誇るラメロを放出する決断は簡単ではないが、行き詰まったように見えるチームを変えるには有効な一手となり得る。
Lamelo Ball tonight:
🧱 18 PTS
🧱 6 TOV
🧱 5-21 FG
🧱 2-11 3PMore turnovers than baskets 😭 pic.twitter.com/0hJwrCFVd6
— BrickCenter (@BrickCenter_) November 20, 2025