
フラッグが10得点10リバウンド、ハーパーが15得点を記録
NBAドラフトで1位指名を受けたクーパー・フラッグと2位指名のディラン・ハーパーが顔を合わせることになったマーベリックスvsスパーズの開幕戦は、両チームとも昨シーズンからのステップアップが期待されていることもあり、西カンファレンスのパワーバランスにおいても注目が集まった一戦となりました。
試合開始直後にフラッグはスティールから速攻に持ち込み、アリウープパスを受けてのダンクにいきます。決まればスーパールーキーの印象的なファーストプレーになるところでしたが、まさかのダンク失敗。ここからは昨シーズンの新人王、ステフォン・キャッスルにマークされ、サイズのミスマッチはあってもキャッスルのフットワークとフィジカルに思うようなプレーをさせてもらえません。
ドライブしてゴール下へと進入しても、そこには一昨年の新人王ビクター・ウェンバニャマが待ち構えており、シュートに行くことも躊躇うことになりました。前半のフラッグは6リバウンドを奪うも無得点と、苦しいスタートとなりました。
一方のハーパーはベンチから登場すると、ディフェンスでディアンジェロ・ラッセルにマッチアップします。同じ左利きで緩急をつけたプレーが持ち味ですが、ラッセルの微妙なフェイクに騙されたハーパーは早々にファウル2つでベンチに下がることに。再びコートに出てくると積極的にドライブを仕掛けるも、フィニッシュに苦戦しました。
しかし、スパーズはウェンバニャマが次々に相手のファウルを引き出して、アンソニー・デイビス、デリック・ライブリー二世、PJ・ワシントンが揃ってファウルトラブルでベンチに下がることに。こうしてリムプロテクターの脅威がなくなると、ハーパーは楽にフィニッシュできるようになり、前半で8得点と及第点の活躍を見せました。
後半開始直後にマブスはフラッグに打たせるプレーをセットし、見事に成功させて初得点が生まれます。しかし、続けて速攻に行くもウェンバニャマにブロックされてしまい、さらに苦し紛れのジャンプシュートを外し、シュートに行かずに出したアリウープパスもウェンバニャマにカットされて、苦戦が続きました。
試合はウェンバニャマが異次元のプレーでマブスのインサイドをズタズタに引き裂き、第3クォーター半ばで点差は20点を超えました。プレー強度の落ちるガベージタイムが長くなったことで、2人のルーキーは思い切ってプレーできるようになり、フラッグが10得点10リバウンド、ハーパーも15得点2アシストと結果を残しました。
それでも2年目のキャッスルが格の違いを見せつけ、3年目のウェンバンニャマは試合を支配しました。ドラフト1位と2位はまずまずのデビューを飾ったものの、先輩たちが高い壁として存在感を示す開幕戦となりました。