ジョージアはゴガ・ビタゼの不運な退場で屈する
フランスを破ったジョージアとセルビアを破ったフィンランド。予想外の組み合わせとなったユーロバスケット準々決勝は、ベンチメンバーが44点の大爆発という予想外の展開で終始リードを奪ったフィンランドが勝利しました。
序盤はお互いに相手の長所を消すゲームプランで臨み、互角の展開となったものの、ベンチメンバーが増えてきた第1クォーター終盤にフィンランドが一気に突き放します。3ポイントシュートを6本中4本を決めたサス・サリンを筆頭に、オリヴィエ・ンカムホアとエドン・マクスフニ、さらに18歳のミッカ・ムーリネンも3ポイントシュートを次々と決め、試合全体でこのベンチメンバー4人で12本中9本成功と驚異の高確率でした。
ジョージアからするとラウリ・マルカネンを警戒するのは当然で、それで他の選手へのピックアップが遅くなり、しかもベンチメンバーが相手になるとディフェンスの狙いが曖昧になりました。3ポイントシュートまで追いかける意識はあっても、カバーリングやローテーションの曖昧さでキックアウトパスを出され、オープンショットを打たれてしまった形です。
ジョージアもサンドロ・マムケラシュビリやトルニケ・シェンゲリアの得点で対抗はしたものの、あまりにも高確率で決め続けるフィンランドのオフェンスの前には太刀打ちできず、前半で17点のビハインドを背負います。しかし、後半が始まるとフィンランドがオープンショットやトランジションでのミスが続き、ジョージアにもチャンスが訪れます。ここでゴガ・ビタゼがゴール下で奮闘し、第4クォーター開始3分で6点差まで追い上げることに成功します。
ところがその直後、オフェンスリバウンドに入ったビタゼの伸ばした手が相手選手の顔面に当たってしまい、アンスポーツマンライクファウルに。前半に受けたテクニカルファウルと合わせて退場処分になってしまいます。
これでジョージアの追い上げムードは断たれ、フィンランドに突き放されました。ビタゼのオンコート時は得失点差が+3と優位に立っていただけに、ジョージアにとっては不運も重なっての苦い敗戦となりました。
フィンランドはエースのマルカネンが17得点に留まるも、チームで3ポイントシュート31本中17本成功(54.8%)と大事な試合で驚異の集中力を発揮。今大会でマルカネンが20得点に届かなかった試合での初勝利でもありました。良い流れを作って準決勝に臨みます。