高島紳司

4812敗とリーグ首位の成績を挙げて、勢いそのままに3度目のチャンピオンシップ制覇を成し遂げ、『バスケットボール チャンピオンズリーグ アジア2025BCL Asia 2025)』でも優勝に輝いた宇都宮ブレックス。シーズンを通してメンタル面での成長を見せた高島紳司は、今シーズンも地道に自分の強みを磨き、一戦一戦を積み重ねた先に待つ「連覇」に貢献する所存だ。

「武器にさらに磨きをかけて質を上げたい」

──6月までBCL Asia 2025を戦っていましたし、9月から『FIBAインターコンチネンタルカップ2025』があるので、例年より短いオフになりますが、特に強化していきたいポイントはありますか?

ヘッドコーチが代わりませんし、ロスターもほぼ一緒なので、新しいことに取り組むことはあまり考えていないです。自分がドリブルをめっちゃついてピックを使うとか、そういうつもりもないので(笑)。今まで自分が武器にしてきたことにさらに磨きをかけて、質を上げることを重点的にやりたいです。

──おっしゃる通り、宇都宮はチーム体制が大きく変わりません。メリットやデメリットを教えてください。

長年、一緒にやっているので、どのチームよりチームワークができているのは一番の強みです。僕を含めた若手選手もまったく不安はありません。

──高島選手よりも年下の選手が増えてきましたが、何か意識することはありますか?

あまり競い合うつもりはありません。自分の持っているものをしっかり出して、違いを見せることが重要だと理解しているので、そこで存在意義を示していきたいです。状況や立場が変わっても変わらずやっていこうと思います。

──比江島慎選手や遠藤祐亮選手のようなお手本にできるウイングの先輩もいます。どのように学び、自身の成長に繋げていますか?

遠藤選手には遠藤選手のよさがあって、自分には自分のよさがあるので、その良い部分で違いを出せればなと思っています。とは言え、先輩たちから学べることがたくさんあると思ってブレックスに来ていますし、実際に試合を見たり、練習でマッチアップして感じることも多いです。切磋琢磨というか負けないようにと意気込んでやっているので、これからも同じ姿勢で学んでいけたらと。

比江島選手は本当にオフェンスがすごいので、同じようなプレーは簡単にできませんが、盗めるところは盗んでとっさの判断で生かせる場面もあると思います。まず練習からマッチアップできるのはありがたいですし、一番成長に繋がる環境だなと思っています。

高島紳司

「全員が成長して補強の代わりになるように」

──ディフェンディングチャンピオンとして臨む新シーズンは、どんな宇都宮ブレックスを見せたいですか?

どうしても周りの人からは「連覇を」と言われますし、その期待はありがたいことです。もちろん最終的な目標は優勝ですが、昨シーズンの優勝も簡単なことではなく、1つひとつ積み重ねた結果だと思っています。新しいシーズンが始まると、どのチームもゼロスタートです。今までと変わらず1つの試合に集中して勝っていくことが大事だなと。他のチームが補強している中、自分たちはメンバーが変わらないので、昨シーズンと同じことをやったら絶対に優勝できません。全員が成長して、補強の代わりになるように11日を大事にしていきます。

──開幕節のアルバルク東京戦は先出しカードとなり、注目度が高いですが、どのような展望がありますか?

A東京からすれば、新しいホームアリーナなのでチームとしても会社としても絶対勝ちたいと思っているはずです。自分たちはその気持ちに負けないようにやらないといけないですし、同じ地区なので最終的なチャンピオンシップ争いにも響いてくる対戦にもなります。それもしっかり理解しながらやりますが、A東京戦がゴールではないので、最後に優勝するための最初の試合として臨みます。

──最後に応援してくださっている方へのメッセージをお願いします。

いつも応援していただいているのを自分たちは感じています。ホームゲームの声援はもちろん、アウェーゲームも黄色に染めてくれるファンの皆さんの存在は本当にありがたいです。それは当たり前のことではないと思っていますので、また今シーズンも優勝という形で恩返しできるように頑張ります。優勝は自分たちの力だけでは成し得られないことなので、ファンの皆さんの力が必要です。また一緒に戦ってください。