T・J・マッコネル

ファイナル初のベンチスタートから10得点5アシスト5スティール

NBAファイナルゲーム3で、ペイサーズが116-107でサンダーを下し、シリーズ21敗とした。序盤から一進一退の攻防が続く中、第4クォーターに32-18とビッグクォーターを作り出し最後に突き放した。

ペイサーズは大黒柱タイリース・ハリバートンが22得点11アシスト9リバウンドといつも通りのプレーを見せ、質の高いチームオフェンスを展開。22分出場27得点とゲームチェンジャーの働きを見せたベネディクト・マサリンなどさまざまな勝因が挙げられるが、一番は何といっても終盤まで強度の落ちなかったディフェンスだ。

タフなディフェンスの流れを作りだしたのは、控えポイントガードのTJ・マッコネルだ。マッコネルは15分出場で10得点5アシストとオフェンスでも大きなインパクトを与えたが、それ以上に、エンドラインからのスローインを複数回パスカットするなどして5スティールを奪取。ファイナル史上初となる『ベンチスタートから1試合10得点5アシスト5スティールを記録した選手』となった。

試合後、今シーズンのスティール王であるダイソン・ダニエルズのインタビューを受けたマッコネルは、5スティールについて聞かれ次のように語った。「君のような選手になろうとしたんだ。敗れたゲーム2で僕たちはエナジーが欠けていた。だから、自分がエナジーを注入し、僕たちの好きな速いペースに持ち込みたかった」

そして自身とマサリンの活躍に関して「僕たちは素晴らしいベンチメンバーで、全員が活躍することができる」と、選手の層の厚さに自信を見せた。

今日のマッコネルについて、リック・カーライルヘッドコーチは「TJはこの試合に競争心をもたらしてくれた。彼はチームにたくさんの刺激を与えてくれる」と絶賛。ハリバートンも次のようにマッコネルを称えた。「彼のエナジーは本当に素晴らしい。みんな知っているように、彼はファンのお気に入り選手だ。何本か見事なスティールを奪ってくれた。こういったシリーズでは、いかにリバウンドやターンオーバーなどで相手を上回るかが重要だ」

さらにハリバートンは、「彼は僕がこのチームに入ってからずっと頼りになる兄貴分だ。彼と一緒にプレーするのは楽しいよ」と、マッコネルへの信頼を強調した。

チーム一体となったハードワークでサンダーの強力オフェンスを抑えての勝利は、ペイサーズにとって理想的なものとなった。勢いのまま次のゲーム4に勝つためにも、マッコネルの試合の流れを変えるハッスルプレーは欠かせない。