「弟が活躍して、自分たちが勝ったのだから今日は完璧」
ケビン・デュラントが離脱した後も、王者は自信と冷静さを失わず、目の前の試合に集中している。
トレイルブレイザーズとのカンファレンス・ファイナル第2戦は、前半ブレイザーズに主導権を握られ、15点のビハインド(50-65)を背負った状態でハーフタイムを迎えた。しかし、第3クォーターを39-24で上回って同点に追いつくと、第4クォーターの攻防を制して114-111で勝利した。
37得点8リバウンド8アシストを記録したステフィン・カリーは、ターニングポイントとなった第3クォーターについて聞かれても「なんと答えればいいのか分からない」と困惑。「戦う姿勢を示して、より多くのエネルギーを費やした。これまでも、同じような状況は経験したことがあるから」と答えた。
89-89の同点で迎えた第4クォーターは、まさに一進一退だった。ブレイザーズでは、ステフの弟、セス・カリーがリズムを掴み、オフェンスの中心を担った。108-110で迎えた残り1分3秒には、そのセスの3ポイントシュートで逆転に成功したブレイザーズだったが、ウォリアーズは直後にドレイモンド・グリーンからのロブパスをケボン・ルーニーがアリウープでフィニッシュさせてリードを奪う。さらにはカリーが相手ディフェンスを引きつけてグリーンのレイアップをアシストすると、残り4.1秒にはベテランのアンドレ・イグダーラが、デイミアン・リラードの3ポイントシュートをブロックで阻止し、ホームコートを守った。
カリーは「ラスト5分は全員が勝利に貢献した。クレイ(トンプソン)のディフェンスも素晴らしかったし、ルーニーも良かった。アンドレの守備も、ドレイモンドもルーニーを見つけてロブを出して、フィニッシュまで持っていけた。前半のプレーは改善させないといけない。でも、とてもエキサイティングな形での勝利だった」と、試合を振り返った。
史上初となるカンファレンス・ファイナルでの兄弟対決についても聞かれたカリーは、ジョークを交えて、こうコメントしている。
「弟と対戦した試合の中では、これまでで一番クールだったね。この舞台での対戦については、弟とも話していたんだ。今日の弟は素晴らしかった。コートに出るたびに守備も良かったし、第4クォーターには、タイムリーな3本の3ポイントシュートも決めた。両親にとっても、この2試合はすごい経験だったと思う。ただ、今日は完璧な形になったよ。弟が活躍して、試合には自分たちが勝ったのだからね」
第3戦からはポートランドに場所を移し、ブレイザーズ本拠地のモーダ・センターで行われる。