最終クォーター早々に逆転もクラッチタイムに落とし穴
琉球ゴールデンキングスがEASL(東アジアスーパーリーグ)FINAL4の準決勝で桃園パウイアンパイロッツ(チャイニーズ・タイペイ)と対戦した。
琉球は第1クォーターの3ポイントシュートが13本中1本の成功と当たりが来ず、さらに劣勢をオフェンスで打開しようと空回りしたことで、追いかける展開が続いた。第2クォーターに入ると、チームの根幹であるディフェンスの強度が増したことで失点のぺースは落ちたが、3ポイントシュートはこのクォーターも8本中1本の成功と、オフェンスでの破壊力に欠けてしまい、28-37で前半を終えた。
後半に入ると、流れるようなボールムーブからオフェンス優位の状況を作り出したが、肝心のフィニッシュが決まらない。開始約3分で0-7と窮地に立たされたが、岸本隆一が3ポイントシュートを沈めたところから流れが変わる。荒川颯がフリーのコーナースリーをしっかりと射抜くと、ケヴェ・アルマやジャック・クーリーもゴール下で粘り、内外バランス良く得点していった。ディフェンスでもフィジカルバトルで上に立ち、フィフティフィフティのボールを渡さない。こうして、攻守が嚙み合った琉球が一気に点差を縮めると、ラストポゼッションにはオフェンスリバウンドに飛び込んだ植松義也がそのままティップで押し込み、50-51と肉薄した。
最終クォーター開始早々、荒川の得点でついに逆転し、そしてここから一進一退の攻防が続いた。1ポゼッション差で試合は推移していったが、わずかに琉球が追いかける展開に。琉球は終盤になるにつれ、ハンドラーの岸本への負担が重くなり、その結果キレと精度が落ちたことで、違いを生み出せなかった。さらに大事な場面で軽率なターンオーバーを犯すなどらしくないプレーが散見された。そして4点ビハインドで迎えた残り50秒、3ポイントシュートを許したところで勝負アリ。最後まであきらめず全力プレーを続けるも、クラッチタイムの攻防で上回ることができずに64-71で敗れた。
この結果、琉球は3位決定戦に回り、3月9日にニュータイペイキングスと対戦する。