ジェームズ・ハーデン

審判もダントーニに誤審を認める

『事実上の決勝』と言われ、注目を集めているロケッツとウォリアーズによる西カンファレンス・セミファイナルは、ケビン・デュラントの奮闘により、まずはウォリアーズがホームでの第1戦に勝利した。白熱した攻防が続いた好ゲームだったのだが、ロケッツは、ウォリアーズの3ポイントシュートに対するディフェンスを問題視し、試合後の会見で苦言を呈した。

指揮官のマイク・ダントーニ、それからジェームズ・ハーデンが問題視したプレーは、3ポイントシュートを放った際、ディフェンスについたウォリアーズの選手が必要以上に距離を詰め、シューターが着地するスペースにまで足を踏み入れる危険な行為。ダントーニは、NBAからの罰金処分を覚悟した上で、審判の判定に物申した。

「ハーフタイムの間、審判は私のところにやって来て、前半に我々が放った3ポイントシュートの内、4本はウォリアーズのファウルをコールすべきだったと言ってきた。それだけでも12本のフリースローになる。そう言うのなら、そういう判定をしてもらいたい。審判もベストを尽くそうとしてくれているのは分かっている。今日は、こういう結果になってしまった。そういうこと」

ロケッツが100-103で迎えた第4クォーター残り9.1秒、3ポイントシュートを放ったハーデンとの距離を詰めたようにも見えたドレイモンド・グリーンへのファウルはコールされなかった。

ハーデンは、2017年のプレーオフでウォリアーズと対戦したスパーズのカワイ・レナード(現ラプターズ)が足首を痛めた場面を例に挙げ、「数年前にカワイの身に起こったことは、みんなが知っている。シリーズの流れが変わってしまいかねない類のこと。あるべき形で判定してもらいたい。その上での結果になら納得がいく。至ってシンプルなことじゃないか」と主張した。

レナードのケースでは、当時ウォリアーズに所属したザザ・パチューリアが、シュートを放ったレナードとの距離を必要以上に詰め、同選手の着地エリアを消そうとしたように見えた行為が問題視された。後にNBAは、同様の行為をした守備側の選手に対し、審判がフレイグラントファウルまたはテクニカルファウルを科せるようにルールを改正した。

だがグリーンも、ハーデンの主張に反論。「審判の判定は厳密ではないこともある」と話した上で、ハーデンがシュートを放った後のアクションを指摘した。

「相手のシュートには競らないといけない。それに、シュートを放った後、リリースした位置から前に1mくらい出て来られたら、自分が原因ではないよ」

ロケッツ側の主張により、第2戦から判定基準に変化が見られるかどうかも、注目ポイントの一つになりそうだ。