渡邊雄太「史上最強かどうかは結果が決めること。この12名では何も結果を残していない」
7月10日、バスケットボール男子日本代表がパリ五輪へ向けての記者会見を行った。一昨日に決定した代表12名について、トム・ホーバスヘッドコーチは「最後のサバイバルバトルで(12名を)選ぶのは難しかったです。この選手のどこが悪いとかではなく、誰がうちにフィットするのか、そこをいろいろと見ました。今日、12名の練習をやって落ち着いた雰囲気に変わりました。これから目標のベスト8のために毎日ファイトしていきます」と語った
そしてリザーブメンバーについて、「川真田(紘也)と佐々木(隆成)がリザーブ選手として一緒にヨーロッパに行きます。彼らが保険となります」と明かしている。
五輪本番に向け、代表にとって大きな鍵となるのは八村塁、渡邊雄太の2大エースをいかにフィットさせるかになる。レイカーズでも主力選手として確固たる結果を残し、世界を相手にしても個で打開できる八村は「(東京に続く)2回目のオリンピックで楽しみです。こうして日本代表としてまたプレーできることを誇りに思います。NBAでやってきた経験をチームメート、日本のみなさんに見せ、オフェンス、ディフェンスともにプレーでチームを引っ張っていきたいです」と、大黒柱としての決意を明かした。
前回の東京五輪は予選グループを3戦全敗で終えた。スペイン戦こそ77-88と食い下がったが、残りの2試合はスロベニアに81-116、アルゼンチンに77-97と大敗を喫した。八村はこの時の雪辱へ熱い想いを秘めてパリに臨む。
「3年前、3連敗という結果でやりきった感がなかったです。富樫(勇樹)君、(渡邊)雄太さん、(馬場)雄大さんたちと、終わった後に『もう1回、オリンピックに行こう』という話しをしていました。こうして僕らのレベルが上がっている中で、再びオリンピックを迎えられてうれしいです。(五輪出場の)機会をもらってみんなでプレーできることを楽しみにしています。東京の思いも含めてパリで戦いたいです」
また、渡邊は「このチームで経験のある者として、コート内外でしっかりリーダーシップを発揮していきたい」と意気込んだ。現在の日本は八村、渡邊のNBAプレーヤー2人に加え、河村勇輝と富永啓生が9月からエキジビッド10契約でNBAに挑戦と、タレント力では歴代No.1と評されている。だが、渡邊にそういう意識はない。「史上最強という言い方をしてもらえるのはありがたいですが、それは結果が決めること。まだ、この12名では何も結果を残していないです。五輪が終わった後に、自分たちでそう呼ばれるようになっていきたいです」
代表は明日にも欧州にも渡り、本番に向けての最終調整に入る予定だ。八村、渡邊がチームにより融合し、理想的な状況で五輪本番を迎えられることに期待だ。