キーガン・マレー

「もう一つ、今度はアウェーで勝たなきゃいけない」

西カンファレンスの9位と10位によるプレーイン・トーナメントは、キングスが118-94で圧勝し、ウォリアーズのシーズンを終わらせた。昨シーズンはプレーオフのファーストラウンドで対戦が対戦しており、その時はキングスが敗退に追いやられた。だが、一発勝負となった今回は逆の結果が出た。

ステフィン・カリーとディアロン・フォックスのエース対決という構図にはならなかった。3ポイントシュート8本成功を含むゲームハイの32得点を挙げたのはキーガン・マレー、ステフィン・カリーを抑え込んだのはキーオン・エリスと、2年目の若手が試合を決めるキーマンとなった。

マレーはティップオフの瞬間から気合いがみなぎっているのが見て取れた。攻守に完璧なプレーを見せた彼は「僕ら全員が細かい部分にまで集中しようとした」と語り、勝因を問われると当たりに当たった3ポイントシュートではなく「フィフティ・フィフティのボールにどれだけ飛び込み、モノにできたかだと思う」と語った。

24得点6アシストを記録したディアロン・フォックスは、エリスについて「僕らにとって素晴らしい戦力になってくれた。彼がスタメンになる前からその成長ぶりはすごかった。大舞台を恐れずにステップアップしていくヤツなんだ」と褒め、マレーについてはこう称えた。「キーガンには常にアグレッシブにプレーすることを求めているんだ。人とは違う才能を持っているから、積極的に攻めさえすれば点が取れる。彼が攻めたことで、僕らのオフェンスはよりダイナミックになった」

そしてフォックスは、この大一番でシーズン最高のディフェンスができたと胸を張る。「第4クォーター開始時点で76失点、つまりウォーターごとに25失点だった。それだけ我慢できれば僕らに勝機が生まれる。第4クォーターの守備も素晴らしかったよ」

昨シーズンのファーストラウンドでは経験の差で逆転での敗退を強いられた。それだけに今回の勝利はチームの成長を実感できるものだ。キーガン・マレーは「あの時の悔しさは決して消えない。でも傷口に貼ったままだった絆創膏をようやく剥がせる気がする」と語る。

そしてフォックスはこう話す。「このチームが本当の意味で成功を収めるには、ウォリアーズは避けて通れない相手だとずっと言ってきた。でも、まだプレーオフ進出と決まったわけじゃない。もう一つ、今度はアウェーで勝たなきゃいけないし、そこでやっとスタートラインに立てるんだ。まだまだ先は長いよ」

次は中2日を挟んで敵地でのペリカンズ戦。これに勝てば第8シードでプレーオフへ、負ければシーズン終了となる大一番が再びやって来る。キングスはレギュラーシーズンでペリカンズと5度対戦して全敗と相性が悪い。それでも指揮官マイク・ブラウンは平然と「別に何も変わらないよ。いつもの試合と同じようにやる」と語った。「仕掛けていくつもりだ。ペリカンズのセットディフェンスと毎回対峙するのではなくトランジションに持ち込みたい。そして今日のように多くの選手のステップアップが必要になる。35得点とか40得点してくれという話じゃなく、勝利に必要なものは何でも発揮してもらうよ」