「選手たちの暖かさというのをすごく感じました」
本日からWリーグプレーオフが開幕。前年度王者のENEOSサンフラワーズ(レギュラーシーズン3位)はクォーターファイナルから登場し、トヨタ紡織サンシャインラビッツ(6位)vs日立ハイテククーガーズ(7位)の勝者と明日に対戦する。
3月18日の『京王Presents Wリーグ2023-24プレーオフ』の記者会見に登壇したキャプテンの宮崎早織は、今シーズンをこのように振り返った。「新しい(ティモシー・シー・ルイス)ヘッドコーチになってやることが増えて、私も初めてのキャプテンだったので、大変になると思っていたんですけど、すごくコミュニケーションを取ってくれるヘッドコーチなので、私自身はすごく楽しくやらせてもらいました。信頼されて試合に出れているのは本当にうれしいことですが、私の1つのミスで試合に負けてしまうこともあるので、私が一番しっかりしなきゃいけないと思っています。前回のトヨタ(自動車アンテロープス)戦の時もミスが多く、レギュラーシーズンを通して波があったんじゃないかなと。プレーオフではそういう一つひとつのミスをしっかりなくしていきたいです」
自身でも言及したように、宮崎は人生で初めてキャプテンの大役を任されたが「笑っちゃうぐらい大丈夫そうと思っていた」と、プレッシャーに感じていなかった。それでも、周りの選手のフォローがあるからこそ、チームは成り立つということを再認識したという。
「やっぱりお姉さんたちのフォローだったり、若い子たちの手助けをあらためてすごく感じたレギュラーシーズンでした。困っている時に高田(静)や三田(七南)が『大丈夫だよ』って言ってくれたり、お姉さんたちもずっと声をかけ続けてくれました。やっぱりチームメートっていいなって。キャプテンだからというのは関係ないですけど、選手たちの暖かさというのをすごく感じました」
そして、前述の三田を筆頭に若手の成長を実感し、プレーオフでも若い力が必要と強調した。「三田選手がすごく成長したなと思います。高田がいて星(杏璃)がいて、藤本(愛瑚)がいて、そのバッグには岡本(彩也花)さんもいて、本当にすごい層が厚いポジションに三田はいます。彼女はフィジカルが強くて、シュートも上手で、気持ちも強い。セカンドで彼女がプレーしていた時はあまり気づかなかったんですけど、一緒に試合に出てみると、本当に何でもできる子なんだなって思いました。何でもできる子がこんなに近くにいたんだっていう驚きもありましたし、頼もしいなって思いました。ENEOSの強さはそういう若い選手たちがひょいっと出てきて、すごい活躍を見せてくれるところです。個人的にはもう1人、鈴置(彩夏)も頑張ってほしいなとは思っています。ちょっとまだあたふたして『おおお……』みたいな感じのところはあるんですけど、昔の自分を見ているようで、気持ちが分かるなと思いながら見させてもらっています。2人の成長がすごいので、ぜひ注目していただきたいなと思っています」
レジェンドである吉田亜沙美の背中を追い続けた宮崎は、押しも押されもせぬ日本代表のメインガードまで上り詰めた。鈴置を若き日の自分の姿に重ねた彼女のパフォーマンスはENEOSの今後の命運を左右する。