3ポイントとアシストを武器とするビッグマン
『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキーが、ラプターズがビッグマンのケリー・オリニクと2年の契約延長に合意したと報じている。オリニクは今シーズンが3年約3,700万ドル(約56億円)の契約最終年で、新契約は2年総額2,625万ドル(約40億円)と見られている。
32歳のオリニクは今シーズンの開幕をジャズで迎えたが、2月のトレード期限終了間近にトレードでラプターズに加入。新天地ではここまで9試合出場の平均20.7分出場で、9.6得点、4.2リバウンド、2.8アシストを記録している。
2013年にNBA入りしたオリニクは、キャリア序盤にセルティックスで4シーズン、ヒートで3️シーズン半と強豪でプレーし、2020年にはヒートでファイナル出場経験も持つ。世代交代を図り、スコッティ・バーンズ、RJ・バレットなど若手がコアメンバーとなっている今のラプターズにおいて、オリニクの豊富な経験は控えビッグマンとしてだけでなく、同じポジションのヤコブ・パートルなど若手の指南役としても頼りになる。
また、ここ数年のオリニクは、ロケッツ、ピストンズ、ジャズ、ラプターズと頻繁に移籍を繰り返すジャーニーマンとなっていた。トロントで生まれ育った彼にとって、生粋の地元チームであるラプターズとの契約延長は理想的だ。
彼はゴール下の肉弾戦で優位に立てるようなパワー、フィジカルはないが、キャリア通算の成功率が36.9%と3ポイントシュート能力が高い。さらに、スムーズなボールムーブの中継点となるなど非凡なパス能力の持ち主であり、ダーコ・ダヤコビッチヘッドコーチの指向するアップテンポな戦術との相性が良い。
コート内外の両方で理想的な環境を手に入れたオリニクは、新生ラプターズの頼りになるベテランとして、大きな影響力を発揮してくれるだろう。