アービングの控えを務められるポイントガードを探すキャブズ
2月1日に行なわれるキャバリアーズの練習に、所属クラブのない3選手が参加すると『ESPN』が報じた。この3選手とは、ランス・スティーブンソン、マリオ・チャルマーズ、カーク・ハインリック。
表向きは練習参加だが、これはキャブズ最後の枠をかけた入団テスト。レブロン・ジェームズがしきりに獲得を切望している『プレーメーカー』の適性を持つ3選手を集め、チームとの連携面で問題なければ獲得という運びになりそうだ。
本命を挙げるとすれば、ジェームズとヒートで一緒にプレーし、2011-12、2012-13シーズンの連覇に貢献したチャルマーズだ。昨年3月に右足アキレス腱を断裂してから実戦復帰を果たせていないだけに、試合勘を取り戻すのには多少の時間が必要だろうが、ハンドリング技術も高く、コンディションに問題がなければカイリー・アービングの控えは十分に務められる。
シックスマンの経験で言えば、ハインリックが頭一つ抜きん出ている。昨シーズンはブルズとホークスに所属したコンボガードは、守備面でも定評が高く、キャリアを通じた3ポイントシュート成功率37.5%とアウトサイドからの得点も大きな武器の一つ。ネックは36歳という年齢か。
入団テストを受ける選手の中で最も意外なのは、スティーブンソン。能力の高さは折り紙つきで、ゲームメーク力も高い。執拗なディフェンスも売りの一つだ。しかし気性に難があり、チームメートとの衝突も多い。ただ、ジェームズがしっかりと手綱を引き締め、必要以上に我を出しすぎなければ2連覇に必要なラストピースとなるかもしれない。
ジェームズとスティーブンソンと言えば、それぞれがヒートとペイサーズに所属した2013年と14年に激しくやり合った過去がある。2014年のプレーオフで対戦した際、スティーブンソンがジェームズの耳に息を吹きかける場面は、いまだに『珍場面』としてSNSで使われている。
この動画を見ても分かる通り、スティーブンソンはありとあらゆる手段を講じ、対戦相手を苛立たせることに長けている。ヒートとのシリーズ中には、選手と戦術について話し合っている指揮官エリック・スポールストラに近づき、盗み聞きをしようとする場面もあった。もちろん、得点機会を作り自らも点を決めることのできる実力者だ。
堅実さが売りのハインリック、レブロンと一緒にプレーした実績があるチャルマーズ、そして『劇薬』のスティーブンソン。三者三様の候補からキャブズが誰を選択するのか楽しみだが、もしスティーブンソンを選択し、キャブズが3年連続でウォリアーズとNBAファイナルで対戦する場合、ポジションこそ異なるが、必ずドレイモンド・グリーンと激しくやり合うはずだ。