何度も追い上げて食らいつくも、あと一歩届かず

12月13日、群馬クレインサンダーズは天皇杯3次ラウンドで川崎ブレイブサンダースと対戦した。序盤から川崎に先行を許す我慢の展開の中、離される度に追い上げを見せて、ラストシュートが入っていれば逆転というところまで肉薄したものの、75-77で敗れた。

群馬の水野宏太ヘッドコーチは「選手たちは勝つために勇敢に最後まであきらめずに戦ったので、今日の戦い方に関しては選手を誇りに思っていますし、今後に繋がる試合になりました」と手応えを感じつつも、チームがステップアップしていくためにこの敗戦を次に生かしたいと語る。「終盤の自分たちの試合を作っていく上でのミスだったり、勝ち切るところまで行けなかったことは真摯に受け止めて、この後のリーグ戦で成長して、目標を達成するための財産にしなければいけないと思っています」

群馬は現在8勝11敗で、東地区5位と思うような結果を残せていない。さらに中断期間明けには主力の帰化選手であるマイケル・パーカーが負傷離脱することになった。それでも、パーカー離脱後に3連勝を飾り、特にリーグ上位のアルバルク東京から91得点を挙げて勝利したことで、強豪チーム相手にも十分に戦えることを証明した。

実際、辻直人も「アルバルク東京戦できっかけをつかんだので、レバンガ北海道戦もうまくハマって、今日もそのパターンで行けると自信を持って臨めました」と試合前の目論見を話したが「(実際は)序盤でリズムをつかめませんでした。勝負どころのシュート1本で変わったかもしれないですし、ミスもあったりで、まだまだ自分たちは強豪チームにはなれてないと実感しています」と水野ヘッドコーチ同様に詰めの甘さを痛感していた。

レギュラーシーズンとは違い、負けたら終わりの天皇杯について水野ヘッドコーチは「最近良くなってきたことのスタンダードを上げるために何をやるべきなのかを確認して、そこを向上していこうと話していました。負けたら終わりのトーナメントなので勝ちに行くことは大前提ですが、戦い方の選択肢が増えてきている中で、精度を上げていくことを意識しながら試合に臨みました」と課題を持って臨んだことを明かした。

さらに「対戦相手からすると絞りどころのない状況に持っていきたいので、それを川崎さん相手にも一歩も引かずにやりあえたのは、この先に繋がっていくと思います。しかし、ここを勝ち切れるようになっていかないとリーグ戦でも結果は出てこないと思うので、結果を出せる強いチー ムにしていきます」と続けた。

「ファンの皆さんと目標である景色を見るために共に戦って強くなっていく」

実際、序盤に0-11のランでリードを許したものの、そこから7-0のランで追い上げ、第3クォーターには一時逆転にも成功と、一歩も引かない姿勢は十分に見せた。ビックマン2人を併用したり、逆にスモールラインナップにしたりと、パーカーがいない状況での最適解を探ることがこの追い上げに繋がったが、水野ヘッドコーチは「チームとして我慢強くなっていることと、コミュニケーションが増えてきている2つが大きな要因だと思います」と分析する。

「ラインナップの違う戦い方を試合中に変えながらやっていて、しっくりきている部分とまだまだだと感じる部分があります。どこを自分たちの強みにしていくのか。試合を通じてそこの自信を深めていきたいです」

今後については「チャンピオンシップに出場し、その先の頂きに挑戦するのが今シーズンの目標なので、その目標はブラさないで、勝つために自分たちがやるべきことをしっかりやって結果を出せるチームにしていきたいと思っています。ファンの皆さんに常日頃『共に戦って欲しい』と言っていますが、目標である景色を見るために共に戦って強くなっていくことを一緒に成し遂げたいです」と力強く意気込んだ。

レギュラーシーズンは約1/3の19試合を消化したところ。この試合で中地区2位の川崎に対して群馬が見せた気持ちやパフォーマンスは勝率5割以下のチームとは思えないものだった。激闘の天皇杯を経て、早くも今週末はB1昇格同期の茨城ロボッツとの対戦が待っている。この悔しさを今後のリーグ戦にぶつけて、群馬ブースターと共に、目標の景色が見られることに期待したい。