「フリースローの成功率を75%から80%にする方法を見つけられたら、すべてが変わると信じていた」
セブンティシクサーズのジョエル・エンビードが、タイリース・マクシーのポッドキャスト番組『Maxey on the Mic』に出演し、かつて相棒として共にシクサーズをけん引したベン・シモンズについて言及した。
2016年ドラフト全体1位指名でシクサーズに加入したシモンズは、1年目こそ故障で全休したが、NBAデビューを果たした2年目からはエンビードと共に中心選手として活躍し、チームをプレーオフに導いた。さらに翌シーズンから3年連続でオールスターに選出されるなど、208cmの走れる大型ポイントガードとして順調なキャリアを歩んでいたが、ジャンプシュートの改善に失敗し、故障による長期離脱もあってチームとの関係が悪化。2022年2️月にトレードでネッツへと去り、今シーズンもここまで6試合出場にとどまっている。
エンビードは現相棒のマクシーに、在籍当時のシモンズに外角シュートを求めたことはなかったと振り返っている。「彼はとても優れた選手だ。モンスター級のフィジカルを備えている。208cmでコートを誰よりも早く走っている。だから、彼にジャンプシュートが必要と思ったことは一度もなかった」
そして、シモンズのステップアップの鍵はフリースローだと思っていたと明かす。「彼がフリースローの成功率を75%から80%にする方法を見つけられたら、すべてが変わると信じていた。もし、彼がフリースローを高確率で決め続けていたら、彼はアタックし続けて止まらなかっただろうね。それに対して、ディフェンスは何ができただろうか? 彼はすでに偉大なプレイメイカーだった」
シモンズのフリースロー成功率はキャリア通算で59%。シクサーズでオールスターに選出された時代も60%代前半だった。そして結局、現在に至るまでジャンプシュートの本数は増えていない。
もし、シモンズが周囲の声に影響されずにプロ入り当初からのスタイルを貫いていたら、今も引き続きトップ選手の座にいられたかどうかは分からない。ただ、まだ27歳のシモンズがオールスターレベルの選手へと復活できる可能性は十分にある。そのためにも、まずは故障なくプレーを続けていくことが何より重要だ。