ジェイリン・ウィリアムズ

「勝ちたかったがしっかり受け止めて次の試合に臨む」

サンダーはウォリアーズ相手に堂々たる戦いを演じたが、最後はステフィン・カリーのクラッチシュートに屈し、139-141で敗れた。48分間を通じて2桁のリードがどちらのチームにも生まれなかった白熱の大接戦で、ここまで戦えたことは自信になるが、新設されたインシーズン・トーナメントの初戦という意味でも勝っておきたい試合だった。

試合は白熱すると同時に荒っぽくもなった。その状況を作ったのはドレイモンド・グリーンだ。審判の判定に腹を立てて我を失っていた彼の肘打ちを顔面に食らい、チェット・ホルムグレンが倒れる場面もあった。最後のプレーと審判の判断もサンダーにとっては受け入れがたいもの。139-139の同点で迎えた残り16秒からのウォリアーズの攻め、カリーはマークに付くルグエンツ・ドートに対し、3ポイントシュートやドライブからのプルアップを意識させ、そこで一瞬出遅れたドートをスピードで振り切ってスクープショットを沈めた。

このシュートに文句の付けようはなかったが、ボールがゴールに吸い込まれる瞬間、ボードに向けって跳んだグリーンがリムに触れていた。サンダーはゴールテンディングでの得点の取り消しを求めたが、映像判定の結果、グリーンがリムに触れるよりも一瞬早く、グリーンと競っていたジョシュ・ギディーがネットに触れていたというジャッジで、カリーの得点が認められた。

ドレイモンド・グリーンは「試合を通じてウチに有利な判定もあったし、サンダーに有利な判定もあった。僕の手はシュートに影響していないけど、結局はジャッジに従うだけだ」と、微妙な判定について煙に巻いたが、サンダーの戦いぶりには称賛の言葉を惜しまなかった。「プレーオフで上位進出を目指すチーム同士の対戦で、戦っていて楽しく、激しさもある素晴らしい試合だった」

サンダーの面々は、大健闘が結果につながらなかった悔しさを噛み締めつつも結果を受け入れた。ギディーは「その場で判断するのは難しいよ。映像を検証したジャッジなら仕方ない。だけど、勝ち切らなきゃいけない試合だったとは思う」と言い、「本当に強いチームを相手に打ち勝とうと思ったら、140失点は厳しすぎるスコアだ」と、ジャッジに不平を言うのではなく試合全体を通じたパフォーマンスと改善点に意識を向けた。

ホルムグレンもグリーンの危険な肘打ちについて「僕は僕の、彼は彼の仕事をしたまで。必死で戦っていれば起きることさ」と問題にしなかった。「彼は自分たちのシステムの中で効果的にプレーする方法を完璧に理解している。その彼と戦えたのは良い経験だ」

チームリーダーのドートは「タフな試合を最後まで戦い、一生懸命プレーした。このリーグで多くの成功を収めてきたウォリアーズを相手に、こういう試合を経験できて良かった」と言い、ヘッドコーチのマーク・ダグノートも「すべてのポゼッションが大事で、全員が重圧を感じながらプレーする試合だった。2点差だったが、選手たちの戦いぶりには満足している」と話す。

そして指揮官はこう付け加える。「我々はもっと強くなる。やるべきこと、学べることは常にある。まだ開幕して6試合目だ。こういう経験を重ねていくチームが、シーズンの最後に最高のバスケをすると思っている。我々は時間をかけて成長するチームでありたい。もちろん勝ちたかったが、しっかり受け止めて次の試合に臨む。そうやって学び、前進し続けるんだ」

ここまで24.8得点を挙げているエース、シェイ・ギルジャス・アレクサンダーが前の試合で膝を痛めてウォリアーズ戦を欠場していた。彼が100%のコンディションではないにせよプレーできる状態であれば、2点の差はひっくり返せたかもしれない。ただ、それも含めて指揮官ダグノートの言う「学び、前進し続ける」チームにとっての、先の楽しみだ。