テーブス海

7試合中6試合で2桁得点、3ポイントシュート成功率45.5%と抜群の安定感

10月25日、アルバルク東京はホームで秋田ノーザンハピネッツと対戦。平日ナイトゲームにも関わらず9,000人を超える観客が集まった一戦で、A東京らしい堅守を40分間継続し67-51と快勝している。

A東京はデイニアス・アドマイティスヘッドコーチが「我慢強くチームルールに従ってディフェンスができました。ディフェンス面においては今シーズンのベストゲームでした」と語るように、40分を通して守備の強度と集中力が切れなかった。その結果、秋田のフィールドゴール成功率を30.8%に抑え込んだ。

まだシーズンが始まったばかりだが、戦績を6勝1敗としたA東京はこの試合だけでなく開幕から鉄壁のディフェンスを継続し、ここまでの平均失点は驚異の61.1としている。オフェンスではチームトップの平均17.2得点を挙げるセバスチャン・サイズを筆頭に6選手が平均7.9点以上とバランスが取れている。

その中でも注目すべきはここまで平均9.6得点を挙げている、新加入のテーブス海だ。この試合でもフィールドゴール7本中4本成功の12得点を挙げたテーブスは、シーズンハイが12得点だが7試合の内、6試合で10得点以上を記録。3ポイントシュート成功率45.5%など、効果的にシュートを決め、チームのスタートダッシュ成功に大きく貢献している。

「前半でオフェンスが機能しないところを、今日もディフェンスでしっかりカバーできました。後半も堅いディフェンスを続け、自分たちのシュートが入り出すことで点差が離れる展開でした」

このようにテーブスは試合を総括すると、自身の好調なシューティングについては「たまたまです」と謙遜し、スタッツについては特に気にしていないと語る。「これから自分が5点や8点とかで終わる試合も増えてくると思います。ただ、チームの勝ちにこだわっているので、試合に勝てれば自分の得点は正直、何でもいいです。だから2桁得点へのこだわりとかはないです」

テーブス海

「クラッチタイムなど、本当にここで点を取りたいという時に決められる選手になる」

では今のテーブスが特に意識していることは何なのか。それは司令塔として、チームを勝利に導くために必要なことのみだ。的確な状況判断で調子が良い選手、アドバンテージを作れる選手のところを強調したオフェンスを作り出し、自らはここ一番で決められる勝負強さを身につけたいと語る。

「このチームは得点が取れる選手が集まっているので、ポイントガードとしてみんなにボールをさばいていきながらチームを勝たせるのが役割です。自分の打つべきシュートがすごく明確なので、チャンスが来た時はしっかり決め切る。特にクラッチタイム(接戦で迎える試合終盤)など、本当にここで点を取りたいという時に決められる選手になる。そこに関しては積極的に意識してやっていきたいです」

A東京はアドマイティスヘッドコーチの下、5人が連動する組織的なオフェンスを重視する。それだけに新加入で、特にゲームメークを行う司令塔がすぐにフィットするのは簡単ではないはずだ。しかし、テーブス、橋本竜馬と、共に新加入の司令塔がスムーズに馴染んでいる。テーブスはこれを周囲のサポートのおかげと強調する。

「常にコーチ陣がすごくわかりやすく説明してくれます。そしてアルバルクの組織的なバスケをやっていく中でも、自分の持ち味であるスピード、試合のペースを速くする部分を忘れずにプレーしてほしいと明確に伝えてくれます。そのおかげでやりやすいです」

順調なスタートを切ったA東京だが、目指すのは頂点のみであり、まだまだ改善すべきところはたくさんあるとチームに満足感はない。だが、同時にこれまでの積み重ねをしっかり表現できていることへの手応えもテーブスは得ている。

「安心することはないですが、間違いなく自分たちが開幕前からプレシーズンを通してやってきたことは機能しています。そこは自信になっていますし、チームの雰囲気も良いです。ただ、勝った試合にも改善点は出てきます。常に満足せず、試合を重ねるごとに良くしていきたいです」

すでにテーブスは、宇都宮ブレックス時代にリーグ優勝を経験している。しかし、当時は控えガードとして、チームが作った流れをキープすることが主な役割だった。今シーズンは先発ガードとしてチームに良い流れを作り出す、宇都宮時代よりも大きな仕事を任されている。「アルバルクという常に優勝を目指す組織で、先発のポイントガードを任されることへの責任感はすごくあります」と語るテーブスだが、同時に「それをプレッシャーとはとらえていないです」と続ける。

「これをやればチームが勝てるという方法はないです。相手によって自分に求められることはすごく変わってきます。毎試合、自分が何をしたらいいのか、それを考えるチャレンジをすごく楽しめています」

テーブスは常勝チームの先発ポイントガードであることへの強い覚悟、責任感を持っている。ただ、それ故に消極的なプレーを選択することはない。この重要な役割を「楽しいです」と言い切れるポシティブなメンタルを保てている限り、勝たせる司令塔として彼はどんどん伸びていく。