ヒート時代のレブロン&ウェイドのプレーをビデオで研究
レブロン・ジェームズが不在だった2010年からの4年間、キャブズを引っ張ったのは間違いなくカイリー・アービングだ。当時のアービングは得点先行型で、アシストは二の次というタイプのポイントガードだったが、ジェームズがヒートから復帰して以降はチームメートの得点機会をお膳立てするプレーも増えている。
昨シーズン球団初優勝を飾ったキャブズにおいて、ジェームズとアービングのピック&ロールは大きな武器となっている。その2人の連携はシーズンを重ねるごとにレベルアップしていった。
長く一緒にプレーしていれば呼吸は合ってくるものだが、この2人ほどの連携を築くには、ただ長くやっていればいいというものではない。アービングは『ESPN』に対し、主にヒート時代、そして2003年から10年までのキャブズ時代も含め、ジェームズの得点シーンを繰り返し見て、チームメートがどんなパスでその得点を演出したかを参考にし、ジェームズのプレーの特性を生かす方法を学んだと語った。
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— Cleveland Cavaliers (@cavs) 2016年12月25日
確かに、まだ記憶に新しいウォリアーズとの2016年クリスマスゲーム第4クォーター終盤、アービングはヒート時代のジェームズ&ウェイドのように、ノールックパスからジェームズの豪快なダンクをアシストして見せた。
アービングは、「ウェイドと組む以前から、モー・ウィリアムズとも似たようなプレーをやっていたよね。レブロンがすさまじいダンクを決めたプレーを僕は参考にしてきたんだ」と言う。
2人のケミストリーが向上しているのは、数字を見ても明らかだ。『ESPN』によれば、昨シーズンのレギュラーシーズン戦でアービングがジェームズの得点をアシストしたのは43回だったのに対し、今シーズンはすでに42回アシストしている。割合にすると、昨シーズンはジェームズが17得点を決めるごとにアービングが1アシストを記録したのに対し、今シーズンはジェームズが6得点を決めるごとにアービングが1アシストをマークしている計算になる。
ウォリアーズ戦でも決勝点を挙げて証明した通り、アービングの最大の武器は勝負強いオフェンス力。その上、周囲の力を引き出す術を身に着けたとなれば、キャブズは今後さらに強大なチームに変貌を遂げるはずだ。