マーティンを称賛「彼の活躍がサプライズとなることはもうないと思う」
NBA東カンファレンスファイナル。ヒートはセルティックスを相手に3連勝後、まさかの3️連敗を喫し窮地に追い込まれたが、第7戦で103-84と快勝し、ここ4シーズンで2度目のファイナル進出を決めた。
ヒートの絶対的エースであるジミー・バトラーは、この試合でも28得点7リバウンド6アシスト3スティールと役割を遂行。『プレーオフ・ジミー』と呼ばれる大舞台の強さをこのシリーズでも発揮し、7試合で平均24.7得点、7.6リバンド、6.1アシストを記録。スタッツに出ない卓越したリーダーシップでチームメートを鼓舞する貢献度と併せ、カンファレンスファイナルMVPに選出された。
第8シードからのファイナル進出は快挙と言えるが、バトラーに達成感は全くない。それは彼が欲するのはあくまでもチャンピオンリングのみだからだ。「何故、コーチパット(パット・ライリー球団社長)、コーチスポ(エリック・スポールストラヘッドコーチ)が、俺をこのチームに欲したのか分かっている。それは高いレベルで戦って、チャンピオンシップに勝つためだ。ファイナル進出に誰も満足していない。俺たちは何も成し遂げていない。東カンファレンスを勝っただけだよ。俺たちはすべてに勝つためにプレーしているんだ」
この試合でバトラーに次ぐ活躍を見せたのが26得点10リバウンド3️アシストを記録したケイレブ・マーティンだった。レギュラーシーズンでは平均9.6得点、4.8リバウンドと突出していないが、このシリーズでは平均19.3得点、6.4リバウンドと第7戦以外でも見事なパフォーマンスでファイナル進出に大きく貢献した。
ドラフト外のキャリアを含めマーティンの活躍は、以外な伏兵のステップアップと見られているが、バトラーは違う意見だ。「みんな驚いているかもしれない。素人目には彼はドラフト外からGリーグで活躍し、シャーロットでNBAのキャリアを始めて今ここにいる選手としか見ていない。2ウェイ契約で始まった選手には、同じような見方しかしていない。でも俺たちにとって彼は本当にすごいディフェンダーで、プレイメーカー、ショットメーカーなんだ」
「チームのみんなはケイレブが毎日シュート練習をしているのを見ている。だから今日の活躍には驚かない。彼のことを誇りに思うし、うれしいよ。次のシリーズで彼はもっと良いプレーをするだろうね。彼の活躍がサプライズとなることはもうないと思う」
バトラーを軸にマーティン、ゲイブ・ビンセントなど新戦力がプレーオフの舞台でも大きな成長を遂げたヒートがファイナルで対戦するのは、西カンファレンスファイナルでレイカーズをスウィープした第1シードのナゲッツだ。対照的な歩みで頂上決戦に辿り着いた両チームだが、下馬評ではナゲッツが有利とみられている。しかし、現在のヒートは再び勝利してもアップセットとは思わせない強さを備えている。