レブロン・ジェームズ

「目標は優勝することでこのフランチャイズに求められるもの。だから失望している」

レイカーズはナゲッツとのカンファレンスファイナル第4戦に111-113で敗れ、シリーズ通算0️勝4敗と痛恨のスウィープ負けを喫し、シーズン終了となった。レブロン・ジェームズは第2クォーターラスト4秒だけベンチに下がる、48分間ほぼフル出場で40得点10リバウンド9️アシストを記録する大暴れを見せた。しかし、前半でフィールドゴール13本中11本成功の31得点と試合を支配していたのに対し、後半はガス欠となり、フィールドゴール12本中4本成功の9得点と失速した感は否めなかった。

完敗を喫したレブロンは次のように勝者であるナゲッツを称えた。「AD(アンソニー・デイビス)とロッカールームで話したけど、僕たちが一緒にプレーしてきたこの4年間において、ナゲッツはベストではなくても、最高のチームの1つという結論に達した。彼らはとても組織的で、得点力があり、シューターが揃っている。プレーメーカーもいるし、賢いプレーをする。また、守備ではサイズがあり、選手層も厚い。そしてジョーカー(ニコラ・ヨキッチ)のように大きく、頭が良い選手がいるチームに対して、多くのミスをすることはできない」

レギュラーシーズンでレブロンは1試合平均28.9得点、8.3リバウンド、6.8アシストを記録。また、カンファレンスファイナルでは4試合で平均27.8得点、9.5リバウンド、10.0アシストとさらにパフォーマンスを上げてるなど、38歳にして未だNBAトップレベルの選手であることを証明した。だが、試合後の会見で来シーズンのレイカーズについて聞かれると「何も考えていない。どうなるかわからない」と語った。

今シーズンのレブロンは通算得点で歴代1位になり、序盤は黒星先行で苦戦していたチームを見事に立て直すなど素晴らしい活躍を見せた。しかし、シーズンの総括を聞かれるとこのように回答した。「(今シーズンについて)素晴らしい戦いを見せたが、目標に届かなかった。僕たちの目標は優勝することで、それがこのフランチャイズに求められるもの。だから失望している。成功したシーズンだったとは言いたくない。なぜならキャリアを通して優勝するため以外にプレーしていないからね。僕は多くのことを成し遂げた。ただ、ファイナルに行けないのなら楽しくない」

そして、レブロンは最後に「個人的にはバスケットボールを続けていくにあたって考えることはたくさんある」と締めくくっている。『Bleacher Report』のチャールズ・ヘイズ記者は、この会見後にレブロンが引退も検討していると報じており、この最後の発言が引退を示唆するものではないかと注目を一気に集めている。

ただ、今シーズンのパフォーマンスが示すようにレブロンは現在もNBAトップレベルの支配力を誇っている。さらに以前から一緒にプレーしたいと公言している息子のブロニー・ジェームズが再来年のシーズンにはNBA入りが可能となることからも、引退する可能性は低いと思われる。カンファレンスファイナルで敗れてシーズンが終了したことで、レブロンのオフシーズンの動向が一気に騒がしくなった。