在任3シーズンでチームを大きく改善するも、プレーオフで勝てず
カンファレンスセミファイナルでの敗退決定から2日後、セブンティシクサーズはヘッドコーチのドック・リバーズの解任を発表した。
これは驚きではない。リバースはセブンティシクサーズをこの3シーズン率い、いずれもプレーオフ進出を果たしたもののカンファレンスセミファイナルで敗退している。今シーズンはジョエル・エンビードもジェームズ・ハーデンも健康で、脇役の選手たちも十分に揃っていたが、カンファレンスセミファイナルの壁を超えられず、指揮官交代は既定路線だった。
ダリル・モーリーが球団社長となり、リバースがヘッドコーチを務める体制での3年間でシクサーズは大きく向上した。3シーズンで154勝82敗、エンビードはシーズンMVPに輝き、それに続く存在としてタイリース・マキシーがブレイク。様々な面で問題を抱えたベン・シモンズに見切りを付けてハーデンとのトレードを実現させた。以前よりケガは減り、チームはエンビードを軸に安定感を増していた。それでも、プレーオフでの脆さは払拭できなかった。
シクサーズはすぐに来シーズンに向けた編成をスタートさせる。まずはヘッドコーチの選定、そしてハーデンの慰留を目指すことになる。幸いにも、このオフには実績のあるコーチが数多くフリーになっており、クリッパーズを離れることが決まったリバースをすぐに迎え入れた3年前と似た状況にある。
バックスのマイク・ブーデンフォルツァー、ラプターズのニック・ナース、サンズのモンティ・ウィリアムズと候補者は多い。リバースの作った強力な基盤を引き継ぎ、新たな規律と戦い方を植え付ける指揮官は誰になるのだろうか?