過去3度カンファレンスファイナルで敗れているレイカーズと今回も激突することに
ナゲッツとレイカーズによるウェスタンカンファレンスファイナルが、いよいよ現地16日から始まる。第1シードから順当に勝ち上がってきたナゲッツに対し、レイカーズは第7シードからグリズリーズ、ウォリアーズと上位シードを連続で撃破と、対象的な勝ち上がりとなった。
レギュラーシーズンの戦いぶりを見ればナゲッツの実力が上に思えるが、プレーオフのレイカーズは2月のトレードデッドライン間際に加入したディアンジェロ・ラッセル、八村塁、ジャレッド・バンダービルトらがうまく噛み合うことで全く別物のチームとなっている。
だからこそ、ナゲッツの大黒柱であるニコラ・ヨキッチも「今のレイカーズと僕たちは戦ったことはない」と警戒を強めている。「僕たちにとって基本的に新しいチームだ。おそらく全く違っている。彼らはプレーオフで素晴らしいプレーを見せていて、トレードデッドライン以降は本当に調子が良い」
ヨキッチにとってカンファレンスファイナルは2020年以来、通算2度目となる。ちなみにその時の相手もレイカーズで、1勝4️敗でファイナルへの道を閉ざされた。ただ、「正直に言って、何も覚えていないんだ」と、本人は全く気にしていないようだ。
プレーオフに入ってもヨキッチは好調を維持しており、セミファイナルのサンズ戦では6試合で平均34.5得点、13.2リバウンド、10.3アシストと圧倒的なプレーを見せている。レイカーズのダービン・ハムヘッドコーチは、ヨキッチ対策の鍵をこのように語る。「彼にスピードアップ、スローダウンをさせたりするつもりはない。試合を通して彼にプレッシャーをかける。そして、可能な限り彼が優柔不断になるような状況に追い込みたい」
ヨキッチは自身に加えてジャマール・マレー、マイケル・ポーターJr.のコアメンバーを中心にアーロン・ゴードン、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープ、ブルース・ブラウンらが脇を固める現在のナゲッツの方が、前回のカンファレンスファイナル出場時よりも経験豊富なチームと自信を見せる。
ナゲッツはNBAに加入した1976-77シーズン以降一度もファイナルに進出したことがない。カンファレンスファイナルには過去4度出場しているが全敗でその内の3度はレイカーズに敗れている。そして初のファイナル出場に向け、今回もレイカーズが最後の砦となった。この因縁を払拭し、新たな歴史を築くにはヨキッチの攻守にわたる大活躍が欠かせない。