リーグ戦では今シーズン3度目の『神奈川ダービー』、欠場者の穴を埋めたい両チーム
宇都宮ブレックス(24勝24敗/東3位)vs茨城ロボッツ(16勝32敗/東7位)
前節、アルバルク東京と対戦した宇都宮は後半のオフェンスが停滞してしまい敗戦を喫した。ジョシュ・スコットが復帰して17得点9リバウンドの活躍を見せたが、チームとしてフィールドゴール成功率が上がらなかった。ここのところ低調な3ポイントシュートの修正は急務と言えるだろう。ディフェンス面でも連携ミスが散見されたため、茨城にペイントアタックからの展開を簡単に作らせないようにしたい。東地区3位争いが激化しているため、巻き返せるか注目だ。
前節の茨城は秋田ノーザンハピネッツ相手にリードする時間帯を作りながらも、最終盤に逆転されて勝利を逃した。秋田に14本のオフェンスリバウンドを許し19失点したため、今節はリバウンドでの奮闘が必須となる。しかし、多嶋朝飛、中村功平、平尾充庸のバックコート陣が得点できているのは好材料と言える。宇都宮のインサイド陣よりもプレーエリアが広い外国籍選手を擁している茨城としては、アウトサイドでアドバンテージを取れるかがポイント。連勝して1ゲーム差で6位の仙台89ERSを追い上げたい。
シーホース三河(20勝28敗/中5位)vs富山グラウジーズ(10勝38敗/中7位)
A東京に連勝した勢いで島根スサノオマジック撃破を目論んだ前節の三河だったが、終始リードを許す展開で完敗した。日本人選手の得点が伸びなかったため、今節は日本人選手の得点に期待したい。富山は強力な外国籍選手を中心にオフェンスを組み立てるため、いかに彼らを自由にプレーさせないディフェンスをできるかが鍵となる。特に、前回対戦した2月にはいなかったマイルズ・ヘソンには警戒したい。不必要なファウルでフリースローを与えないことも重要となる。
前節、新潟アルビレックスBBとのB1残留争い直接対決を制して10勝目を挙げた富山。現状降格圏内を脱したが、滋賀レイクスとは勝率で並んでいるため負けられない戦いが続く。前節は相手のインサイドと3ポイントシュートを封じて56失点に抑えられたのは好材料だった。今節は、強力なダバンテ・ガードナーをどう抑えるかがポイントの1つとなってくるだろう。喜志永修斗や上田隼輔など、若手日本人選手の奮闘にも注目だ。
ファイティングイーグルス名古屋(20勝28敗/西6位)vs滋賀レイクス(10勝38敗/西8位)
現在6連敗と厳しい試合が続いているFE名古屋。一時光明が見えていた得点力も陰りが出始め、特に最終クォーターに得点が滞る傾向にある。滋賀のイヴァン・ブバは強力ではあるが、ペイントよりもアウトサイドで勝負するチームなため、真っ向勝負にならない戦い方を選びたい。その分、全員がリバウンドで奮闘できるかもポイントとなってくる。相手に流れを譲らないためにも、滋賀が好む速い展開をいかに封じるかも注目だ。
前節はテーブス海の出場停止も響き、京都ハンナリーズに敗れ残留を争う富山に勝率で並ばれてしまった滋賀。最終盤で追い上げを見せるなど、要所で良い時間帯を作っていたため、ゲームを通じた安定感を求められる。今節はターンオーバーを狙ってくるFE名古屋に対して、連携ミスは致命傷となるため注意していきたい。前節の前半に無双していたブバが、インサイドでいかにアドバンテージを取れるか注目だ。また、出場停止明けのテーブスの活躍にも期待したい。
サンロッカーズ渋谷(22勝26敗/中3位)vs新潟アルビレックスBB(8勝40敗/中8位)
前節のSR渋谷は、横浜ビー・コルセアーズ相手に前半こそ均衡を保っていたものの、後半から勢いに押されて敗戦となった。ジェームズ・マイケル・マカドゥが出場停止だったこともあり、ペイントを支配されてしまったことも敗因に。マカドゥは復帰するが、新潟の強力なインサイドを守れるかが今節も鍵となる。新潟は3ポイントシュートも武器にしてくるチームのため、前節と同様に激しいディフェンスでタフショットにさせることができれば優位に試合を進められるだろう。持ち前の運動量で走り負けないバスケを展開したい。
レバンガ北海道に連勝した勢いで富山に挑んだ前節の新潟だったが、結果的には完敗となった。杉本天昇が14得点と奮起したが、チームで56得点と厳しい結果となったため、今節はハードなSR渋谷のディフェンスをいかに上回れるか注目だ。勝利のためには、北海道戦のように3ポイントシュートを高確率で決めることがマストになってくるだろう。ロスコ・アレンやケヴェ・アルマが、スピードでアドバンテージを取ってオフェンスを作ることに期待したい。
大阪エヴェッサ(22勝26敗/西5位)vs名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(35勝13敗/西4位)
川崎ブレイブサンダース、琉球ゴールデンキングスと上位チームに連勝して台風の目となっている大阪。前節は54.5%と高確率で3ポイントシュートを成功させたのが勝因の1つとなったため、今節も多彩なディフェンスを持つ名古屋D相手にも積極的に打っていきたい。川崎戦や琉球戦で攻守に渡りチームを支えた木下誠のプレーには、今節も期待したい。ピック&ロールに対するディフェンスも成熟が見られるため、名古屋Dに簡単に展開を作らせない粘り強さを見せてほしい。
主力の欠場が続きながらも、現在8連勝中と好調な名古屋D。前節はアラン・ウィリアムズも欠場という緊急事態にも関わらず、三遠ネオフェニックスに完勝した。特筆すべきは前線からハードに仕掛けるディフェンスで、ダブルチームやゾーンプレスを多用し、相手のリズムを崩すことに成功していた。今節も大阪のバックコート陣を苦しめることができれば、優位に進められるだろう。まだ出場時間の制限があるようだが、張本天傑が前節11分の出場で14得点と活躍していたのも好材料だ。
川崎ブレイブサンダース(31勝17敗/中1位)vs横浜ビー・コルセアーズ(30勝18敗/中2位)
前節はマイケル・ヤングジュニアとマット・ジャニングの欠場もあり、序盤から信州に主導権を握られる展開となったが、後半に盛り返し競り勝った川崎。今節もジャニングの欠場は決定的となっているが、シーズン序盤からジャニング抜きでの戦いを余儀なくされていたため、焦りや混乱はないだろう。全員のステップアップが必要となるが、直近の3試合で2桁得点を続ける納見悠仁の得点とプレーメークに注目だ。中地区首位を争う大一番となれば、藤井祐眞の活躍に期待せざるを得ない。
前節の横浜BCは、河村勇輝とパトリック・アウダが欠場したが、SR渋谷相手にペイントを支配し勝利した。インサイドで奮闘したチャールズ・ジャクソンとデビン・オリバーが揃ってキャリアハイを叩き出すパフォーマンスを披露。今節も河村抜きだが、横浜BCはチームディフェンスで勝つチームであるため全員で川崎の猛攻をしのげるかが鍵となるだろう。プレータイムの増加が見込まれる森井健太のゲームコントロールとアグレッシブなディフェンスに期待したい。