ノーマン・パウエルが27得点「ウチにはたくさんの武器がある」
レブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスがコンディション不良を押して出場したレイカーズと、ポール・ジョージ欠場でカワイ・レナードの負担が大きいクリッパーズ。どちらのスーパースターが輝くのか、またシーズン途中でトレードされたラッセル・ウェストブルックはレイカーズにリベンジを果たすのか。注目すべき点が数多くあったLA対決は、クリッパーズの完勝に終わった。
ただ、勝敗を分けたのはスターパワーではなくベンチユニットの差だった。レイカーズは前日にユタで試合をしての連戦で、クリッパーズは中3日と試合間隔が空いておりコンディションに差があったからこそ、レイカーズはチーム全体で戦う必要があったのだが、試合が進めば進むほどにレブロンの孤軍奮闘ばかりが目立つようになり、チーム全員で戦うクリッパーズがそれを上回った。
前半を終えて71-52とクリッパーズがリード。レブロンはシュートタッチが悪くフィールドゴール6本中1本成功のわずか3得点だったが、クリッパーズを率いるタロン・ルーの「後半はレブロンが来るぞ」との声掛けで選手たちは気を引き締めた。そして後半、レブロンはフィールドゴール14本中12本とフル回転して30得点を挙げるのだが、レブロンがベンチに下がると流れはクリッパーズに移り、最終的にレイカーズの反撃は届かぬまま、125-118でクリッパーズが勝利している。
勝利に大きく貢献したのは、ベンチスタートのノーマン・パウエル、テレンス・マン、ボーンズ・ハイランドとメイソン・プラムリーだった。特にパウエルは35分プレーして27得点を記録。第4クォーター途中にスティールから速攻に持ち込み、勝利の決定打とも言うべきカワイのアリウープをアシストしている。
試合後のカワイは、表情こそ変えなかったが「ノーム(パウエル)のスティールに興奮してトランジションに走った。パスが出たら決めるつもりだった」と、そのシーンを振り返り、「早い時間にリードを奪っても3ポイントシュートで逆転される展開はよくある。だから僕らは勝利が決まるまでアクセルを踏み続けた」と語る。
そしてパウエルは「ウチにはたくさんの武器がある。大事なのは、それを見極めることだ」と言う。「いつも自分の試合ってわけじゃない。そのことを理解し、チームの仲間を応援して、純粋な心で集中して試合に臨む。どのようなバスケをすべきかを見極めて、みんなで戦うことが、今の僕らにはできるようになっている」
これでクリッパーズは5位に浮上。残り2試合でこの順位をキープし、プレーオフ進出を目指す。