底力を見せる名古屋Dは広島の高さを攻略できるか
信州ブレイブウォリアーズ(19勝23敗/中4位)vs三遠ネオフェニックス(17勝25敗/中5位)
前節は琉球ゴールデンキングスに連敗を喫した信州。持ち味のディフェンスで失点を抑える時間を作るも、両日とも最終クォーターに点差を広げられてしまった。三遠はペイントでの得点が多いチームであるため、まずは簡単にインサイドを破られないように警戒していきたいところ。また、ターンオーバーが多い三遠から、いかにボールを奪いリズムをつかんでいけるかもポイントとなる。今節も、ビッグラインナップがどれだけ機能するか注目だ。
前節の三遠は中核を担うアイゼイア・ヒックスの欠場も響き、仙台89ERSに悔しい連敗となった。しかし、太田敦也が今シーズン初の30分以上の出場で奮闘し、山内盛久も抜群のゲームメークを見せるなど、主力が欠場する中でも好パフォーマンスを発揮した。カイル・オクインにかかる期待は大きくなるが、ベンチスタートの選手も含めて、日本人選手の得点がポイントとなるだろう。勝利すれば信州とのゲーム差を1に縮められるため、重要な一戦となる。
ファイティングイーグルス名古屋(20勝22敗/西5位)vs滋賀レイクス(6勝36敗/西8位)
前節の第1戦で新潟アルビレックスBBに19点差で敗れたものの、第2戦では強固なディフェンスでカムバックして大勝したFE名古屋。前節はアンドリュー・ランダルの得点が伸びなかったため、今節の奮起に期待だ。速い展開になると滋賀のペースとなるため、ボールマンへの素早いプレッシャーで潰していきたい。ターンオーバーからの得点はリーグトップクラスのため、相手のミスをどれだけ得点に繋げられるかが鍵となる。持ち味を発揮するためにも、ベースとなる激しいディフェンスを徹底していきたい。
残留を争う富山グラウジーズとの直接対決となった前節を、1勝1敗で終えた滋賀。第1戦は終盤に追いつかれ、第2戦は終盤に追いつく展開となったため、今節は浮き沈みなく40分間を通して安定したパフォーマンスが求められる。1人で打開する力を持つケルヴィン・マーティンとデクアン・ジョーンズが、どれだけ自由にプレーできるかが鍵となるだろう。杉浦佑成もシーズンハイの13得点を挙げるなど、要所で良い働きをしていたため、今節も攻守に渡る活躍に注目だ。
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(29勝13敗/西4位)vs広島ドラゴンフライズ(31勝11敗/西3位)
前節の名古屋Dは、引き続き欠場のバックコート陣に加えて、第1戦に菊池真人が負傷し実質7人での試合を余儀なくされた。しかし、大阪エヴェッサにリードを広げられながらもあきらめることなくしぶとく追い上げ、見事な連勝を飾った。今節にどれだけ選手が戻って来れるかは不透明だが、西地区上位争いをしている広島との直接対決だけに、ゲーム差を縮めるこのチャンスをモノにしたい。少ないロスターでも強度が落ちないディフェンスを遂行できていたため、今節も底力を見せれるか注目だ。
前節は相変わらずのオフェンス力を発揮して、茨城ロボッツに連勝した広島。第2戦で短い出場時間ながらも、アイザイア・マーフィーと上澤俊喜のベンチメンバーが活躍を見せたように、チーム全体の底上げが図られている。しかし、茨城のオフェンスに流れを奪われる時間帯もあっただけに、上位対決ではディフェンス強度を上げる必要があるだろう。特に、名古屋Dの高確率の3ポイントシュートには警戒が必要だ。攻守ともに高さでアドバンテージが取れるカイ・ソットをうまく使って、主導権を握りたい。
京都ハンナリーズ(16勝26敗/西7位)vs琉球ゴールデンキングス(33勝9敗/西2位)
前節の第1戦では、連勝街道をひた走る千葉ジェッツをあと一歩のところまで追い詰めながらも、オーバータイムの末に惜敗となった京都。オフェンスは千葉Jをも凌ぐ勢いだったが、セカンドチャンスから23失点する要因となったディフェンスリバウンドはもう一段階レベルアップしたいところ。特に琉球はオフェンスリバウンドが強力なチームのため、どれだけ簡単にペイント内でボールを持たせないかが鍵となる。全員が身体を張り、球際の争いに勝ってイニシアチブを握りたい。
前節はコー・フリッピンと牧隼利を欠きながらも、信州相手にディフェンシブなゲームを制した琉球。カール・タマヨを先発フォワードに据えるビッグラインナップで臨み、層の厚さと幅の広さを示した。中2日でアウェー戦が続くため、前節に帯同していなかった牧の欠場は見込まれるが、岸本の負担を減らすためにもフリッピンの復帰に期待したいところ。アレン・ダーラムのペイントアタックが強力なため、今節もインサイドを攻めて、崩したところから展開を作っていけるか注目だ。
大阪エヴェッサ(19勝23敗/西6位)vs島根スサノオマジック(35勝7敗/西1位)
前節の大阪は名古屋Dからリードを奪いながらも、逆転を許し連敗となった。第1戦ではディージェイ・ニュービルが38得点と大爆発したものの、他の選手の得点が伸びなかった。第2戦で6人が2桁得点したように、得点源を分散させるのが理想だろう。島根の強固なディフェンスの前に、マークを絞らせないオフェンスを展開できるかが勝敗の肝となる。今シーズンはしっかり守ったところからのファストブレイクが目立つため、ガードの木下誠や鈴木達也が繰り出すトランジションの速さに注目したい。
前節は宇都宮ブレックスの追い上げを抑え込み、2連勝を飾った島根。クラブのB1連勝記録を更新する12連勝中と、好調をキープしている。高確率で3ポイントシュートを成功させており、特に、試投数こそ多くないものの阿部諒と白濱僚祐の2人は、要所でしっかりと決め切る力を持っている。大阪はターンオーバーが多いチームなため、今節もチームディフェンスでターンオーバーを多く誘発させて、ディフェンスが戻る前にイージーバスケットを量産したいところだ。
アルバルク東京(33勝9敗/東2位)vs茨城ロボッツ(15勝27敗/東6位)
前節は、サンロッカーズ渋谷と1勝1敗で星を分けたA東京。敗れた第1戦で成功率が14.8%と低かった3ポイントシュートを、第2戦ではしっかり決めてくるあたり流石の修正力を見せた。さらに、第2戦では外したシュートの半分近くを回収する20オフェンスリバウンドと、スローペースながらポゼッションを増やす強さを見せた。平均80点オーバーのSR渋谷を50点台に抑え込んだディフェンスを今節も発揮し、フィールド成功率が高い茨城のオフェンスを封じたい。
前節の茨城は広島に悔しい連敗となった。特に第2戦は、後半に追い上げて残り1分で2点差まで詰める勢いを見せ、上位チームにも対抗できる力があることを示した。今節はスローペースのA東京に付き合うことなく、リズム良くオフェンスを展開できるかが鍵となる。A東京の強力なインサイド陣に対抗するためにも、インサイドプレーヤーだけでなくウイング陣もリバウンドに絡み、簡単にポゼッションを与えないようにしたい。特に直近の3試合で、平均8.7リバウンドを記録している山口颯斗の奮起に期待だ。