川島悠翔

「自信を持ってプレーして、一番コートの中でハッスルできるように」

今回のWindow6に向けた代表合宿には、2月上旬に行われた大学生以下の若手が集まるディベロップメントキャンプから4名の有望株が追加招集された。その中でも、最年少の17歳で参加しているのが福岡大学附属大濠高2年の川島悠翔だ。

200cmのサイズに加えて、非凡な外角シュートと機動力を備えた逸材としてU15世代から大きな注目を集めてきた川島は、高校に入っても順調にステップアップを続けている。昨年7月にスペインで行われたU17ワールドカップでは、大会2位となる平均19.1得点を記録。また、飛び級で8月のU18アジア選手権にも出場し、平均15.6得点、10.6リバウンドの活躍で日本を2位に導いた。

もちろん17歳で代表合宿は大抜擢となるが、一方で川島がすでにアンダー世代とはいえ世界の舞台でしっかり実績を残していることを考えると、そこまで驚くべきことはでない。

「小さいころから見ていた選手たちばかりで緊張しますけど、先輩方が優しくしてくださって、本当にいろいろと勉強になります」。このように合宿について語る川島だが、中でも年齢の近い河村勇輝のサポートに助けられていると感謝する。「昨日、河村選手がお風呂に誘ってくれて、すごくアドバイスをもらったり、たわいのない世間話もしました。それで結構心が落ち着いて軽くなったことで、前よりも自信を持ってできるようになったと思います」

川島にとって今回の合宿は、これまでで最もレベルの高い環境に身を置くことになるが、「学べることはたくさんあります」と充実の日々を送っている。「ディフェンスの強度、シュートの確率はディベロップメントキャンプの時とは全然違っていて、やっぱりプロの選手たちはすごいなとあらためて思いました。自分ももっとレベルアップしなければいけないです」

そして、目標のNBA選手になるステップとしてNCAA1部の強豪校など海外進出を視野に入れる川島にとって、今回の経験は将来の助けにもなると続ける。「トム(ホーバス)さんのバスケットは海外でも通用すると思うので、自分も同じ考えを持ってバスケをしていきたいです」

ホームでの連戦となるWindow6の舞台は群馬県の高崎アリーナで、川島にとっては地元開催となる。だからこそ「自分が育ったところなので選ばれたいです」と、故郷でのフル代表デビューというまたとない機会を逃すつもりはない。

「トムさんからは『ストレッチ4で使いたい』と言われています。シュート、ドライブとオールラウンドなプレーが役割になります。選ばれたら最年少になりますが、自信を持ってプレーして、コートの中で一番ハッスルできるように頑張りたいです」

将来の日本バスケットボール界を担う17歳の類い稀な才能の持ち主が、ワールドカップ予選で物おじせずにプレーする姿を是非とも見てみたい。