プレビュー

長崎vs熊本は西地区2位と3位同士の直接対決に

Bリーグ

西宮ストークス(18勝21敗/東5位)vsアルティーリ千葉(30勝9敗/東1位)
現在の西宮は東地区5位だが、同地区3位の福島ファイヤーボンズと4位の青森ワッツと勝率で並んでいる。さらに、西地区4位の愛媛オレンジバイキングスとも同率であることから、1試合の勝敗でプレーオフ進出のボーダーラインを行き来する戦いが続く。2月に加入したジョーダン・ハミルトンが、直近の4試合で平均19.8得点とエースとして活躍を続けている。強力なA千葉のインサイド陣に対抗するためにも、日本人ビッグマン、中西良太の奮闘に期待したい。

前節の勝利で5連勝を達成して東地区1位に躍り出たA千葉。前節にイバン・ラベネルが約1カ月ぶりに戦線復帰するなど、チームの状況は上向き。フィールドゴール成功率と3ポイントシュート成功率はリーグトップと、高いオフェンス力を武器に勝ち星を積み重ねている。3人の外国籍選手は、いずれもフィニッシュ能力があり、安定的な活躍を見せているので、今節は木田貴明や大塚裕土らウイング陣の得点にも期待したい。西宮はリーグで最もターンオーバーの多いチームなので、A千葉としては激しいディフェンスでターンオーバーを誘発させて速い展開に持ち込みたい。

バンビシャス奈良(12勝27敗/西6位)vs佐賀バルーナーズ(32勝7敗/西1位)
下位に留まっている奈良だが、1月は同地区上位の長崎ヴェルカや熊本ヴォルターズから勝ち星を挙げている。今節の対戦相手は強豪の佐賀だが、5位のライジングゼファー福岡とは2ゲーム差であるため、連勝が求められる。今シーズンの同カードは、最高でも73得点と、いずれもオフェンスが滞って全敗。まずは、外国籍選手を中心にディフェンスとリバウンドで奮闘したいところ。直近の6試合で平均14.5得点とシーズン平均を上回る活躍を見せている宇都直輝のパフォーマンスにも注目だ。

現在6連勝中でB2リーグ首位を走っている佐賀は、前節の前にエースのレイナルド・ガルシアをインジュアリーリストへ登録し、復帰時期は未定と大打撃を受けた。テレンス・キングを緊急補強したものの、ミカイル・マッキントッシュも直近の4試合は欠場と不安材料は多い。しかし、2人を欠いた状況でも角田太輝が5日の福岡戦で23得点、西川貴之が12日の青森戦で31得点と、いずれもシーズンハイを記録する活躍でチームは連勝を続けている。今節も日本人選手の活躍に期待したい。

ライジングゼファー福岡(14勝25敗/西5位)vs越谷アルファーズ(29勝10敗/東2位)
上位チームの長崎や佐賀との対戦が続いたこともあり、現在4連敗中の福岡。この4試合は、80得点以上を挙げることができずに敗れており、年明け以降に勝利した試合はすべて80得点以上のため、オフェンスの完成度が勝敗の鍵となるだろう。越谷に対して高さのアドバンテージが取れるポイントカードのマーベル・ハリスを中心に、オフェンスを組み立てていきたい。逆に、リバウンドでは越谷に分があるため、福岡はバックコート陣を含め全員で取りに行く意識を持って臨みたい。強みであるアウトサイドをうまく使って試合を運べるか注目だ。

越谷はブレコット・チャップマンの欠場も響き、直近の5試合を2勝3敗と負け越している。A千葉に首位を受け渡したとはいえ、まだ1ゲーム差であるため、仕切り直しといきたいところ。今節もチャップマンの出場は不透明だが、ジャスティン・ハーパーに得点が偏らないためにも、松山駿や駒沢颯といったポイントカード陣の得点に期待したい。12試合連続で2桁リバウンドを記録しているアイザック・バッツが、ゴール下を支配できるかもポイントとなる。

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山形ワイヴァンズ(15勝24敗/東6位)vs香川ファイブアローズ(11勝28敗/西7位)
プレーオフ圏内まで3ゲーム差、降格圏内まで4ゲーム差と、今後の勝敗によって今シーズンの結末が大きく異なる山形。攻守の要であるハビエル・カーターをインジュアリーリストに登録して長期離脱となってしまったため、全員が一丸となって勝利をつかみに行きたいところ。エースであるジェームズ・ベルとインサイドの要トーマス・ウェルシュのパフォーマンスは安定しているので、得点力の底上げのためにも7試合連続で2桁得点を挙げている村上駿斗の得点に期待したい。

昨シーズンは地区優勝したものの、今シーズンは未だ降格圏内にいる苦しい状況の香川。直近も勝ち星が先行しないが10点差以内の惜敗が多く、チームとしてもう一段階のステップアップが望まれる。オフェンスでは外国籍選手を中心に能力の高さを発揮しているため、重要になってくるのはディフェンス。直近の6試合はいずれも80失点以上しているため、まずはディフェンス強度を上げて、そこから速い展開に繋げられるかが鍵となってくるだろう。

福島ファイヤーボンズ(18勝21敗/東3位)vs愛媛オレンジバイキングス(18勝21敗/西4位)
混戦となっているプレーオフ戦線に踏みとどまりたい福島。年末年始に7連勝を飾ったが、直近の6試合は2勝4敗と黒星が先行しているので、再度波に乗りたいところ。しかし、チームの中核を担っていたエリック・マーフィーを前節の前にインジュアリーリストへ登録したため、チーム状況は上向きとは言えない。緊急補強で獲得したワース・スミスを筆頭に、強力な愛媛のインサイド陣を抑えられるかが勝負の分かれ目となるだろう。スコアリングリーダーのグレゴリー・エチェニケがファウルをもらい効率良くフリースローで得点できるか注目だ。

年末年始こそ7連敗した愛媛だったが、それ以降は勝ち星が先行している。しかし、奈良と香川ら勝率の低いチームから取りこぼしもあるため、プレーオフ進出に向けて気を引き締めていきたい。前節は23得点と大活躍だった俊野佳彦は現在41.4%で3ポイントシュート成功率リーグトップ。チーム全体でもリーグ2位と、高確率で成功させている3ポイントシュートを効果的に打ってリズムをつかみたい。ディフェンス面では、古野拓巳を中心に前線からアグレッシブに守っていきたい。

長崎ヴェルカ(26勝13敗/西2位)vs熊本ヴォルターズ(23勝16敗/西3位)
西地区2位と3位の直接対決。今節で順位が入れ替わることはないが、ゲーム差を縮めるのか広げるのか注目の一戦。長崎はマット・ボンズが得点、リバウンド、アシスト、スティールの4部門でリーグ10位以内にランクインするオールラウンドな活躍を見せている。さらに、狩俣昌也とジョーダン・ヘディングが3ポイントシュートランキングでトップ10入り。リーグ随一のオフェンス力を誇り平均90.1得点でリーグ1位となっている。今節も爆発的なオフェンス力で、熊本をねじ伏せるかに注目だ。

熊本は、インサイドの要のベンジャミン・ローソンが肉離れで離脱中。さらに、チームのリーディングスコアラーであるテレンス・ウッドベリーも前節に負傷したことから、出場は不透明と厳しい状況で今節を迎える。ジャメール・マクリーンの孤軍奮闘にならないように、全員でディフェンスやリバウンドの意識を上げて、強力な長崎のオフェンスに対抗していきたい。また、脳震盪で2月5日から戦列を離れてるキャプテンの本村亮輔の復帰と活躍にも期待したい。

アースフレンズ東京Z(9勝30敗/東7位)vs青森ワッツ(18勝21敗/東4位)
B2リーグ最下位に沈んでいるが、直近の5試合を3勝2敗と勝ち越している東京Z。その2敗もA千葉に対しての惜敗であり、強豪チームとも同等に渡り合える力を見せた。外国籍選手の安定的なパフォーマンスはもちろんだが、特筆すべきはベテランの城宝匡史が、6試合連続で2桁得点と活躍を見せていることだ。特に、3ポイントシュートは直近の6試合で42.2%と高確率で沈めてチームを牽引している。青森も対策してくると考えられるため、他のウイング選手の得点が勝敗を左右してくるだろう。

青森は前節、キャプテンとしてチームを支える下山大地とインサイドで重要な役割を担うマックス・ヒサタケの2人が欠場するも、リーグ首位の佐賀を相手に最後まで粘り強く戦った。特に、第2戦は最終盤まで勝敗がわからない試合展開だったため、上位チームと同等に戦える力は証明している。前節に37得点でキャリアハイを記録したイージェイ・モンゴメリーの活躍は、今節も期待できる。東京Zのインサイドも強力ではあるが、アレックス・デイビスとともに攻め気を失わずに、アタックし続けることで試合を優位に進められるだろう。