昨シーズンCSぶりの対戦となる島根vsA東京は、3ポイントシュートが勝敗の鍵
川崎ブレイブサンダース(21勝15敗/中1位)vs滋賀レイクス(5勝31敗/西8位)
今シーズン初対戦となる本カード。昨シーズン、リーグ1位の平均88.2得点をマークした川崎だが、今シーズンはここまで80.8得点(リーグ10位)と過去6シーズンと比較してもかなり得点が少ない。直近の4試合で連続2桁得点を挙げている藤井祐眞、ここまで平均20.3得点とベテランになっても変わらぬ得点力を誇るニック・ファジーカスを筆頭に、内外からバランス良く得点を重ねることができると勝利は近いだろう。また、前節敗れた信州ブレイブウォリアーズには、第2戦でターンオーバーから23得点を献上した。ターンオーバーも要修正ポイントとなる。
一方の滋賀は、過去最多の平均66.6本というフィールドゴールアテンプトをマークしているものの、成功率は41.6%とリーグ最下位。勝利を挙げるためにはこれの改善がマストとなるが、新加入のデクアン・ジョーンズが前節の2試合でフィールドゴール成功率59.3%の44得点と早速結果をだし、光明を感じさせた。オフェンスリバウンドはリーグ11位の平均11.2本。ディフェンスリバウンドでリーグトップを誇る川崎に対して、ケルヴィン・マーティンやデイビッド・ドブラスらが対抗できるかが勝負の鍵を握りそうだ。
島根スサノオマジック(29勝7敗/西1位)vsアルバルク東京(30勝6敗/東2位)
昨シーズンのチャンピオンシップぶりの対戦となる本カード。西地区首位の島根は6連勝中で、追いかける広島ドラゴンフライズ、琉球ゴールデンキングス、名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(いずれも勝率は同率)に2勝差をつけている。ポイントガードの安藤誓哉からセンターのニック・ケイまで、全員が3ポイントシュートを高確率で決められ、3ポイントシュート関連のスタッツは、アテンプト平均28.7本(リーグ3位)、成功10.4本(リーグ2位)、成功率36.2%(リーグ2位)といずれもリーグトップクラスを誇る。ペリン・ビュフォードを筆頭にスラッシャータイプが多いことも特徴で、ドライブからのクリエイトも重要な得点源となっている。
現在10連勝中のA東京は、島根と反対に3ポイントシュートのアテンプトと成功数でともにリーグ最下位。しかし、1月からアテンプト数と成功本数が伸び始めている安藤周人を筆頭に、ウイング陣がシーズン後半戦に入って精度を上げている。また、ライアン・ロシターらインサイド陣を中心に、リーグ3位となる13.5本のオフェンスリバウンドを獲得できていることも好調の要因。リード・トラビスなどインサイドが強力な島根に対して、セカンドチャンスポイントで上回っていきたい。
広島ドラゴンフライズ(27勝9敗/西2位)vs群馬クレインサンダーズ(20勝14敗/東3位)
B1では初対戦となる本カード。平均得点とフィールドゴール成功率がほぼ同数と、両チームのオフェンス力は互角だが、3ポイントシュート成功数は広島が平均9.0本、群馬が7.1本で広島が上回っている。また、島根に順位争いで突き放されないためにこの2試合を落とせない広島は、過去最多となる25.6本の3ポイントシュートアテンプトと、リーグ3位となる35.1%の成功率が示すように、今シーズンはアウトサイドをチームの強みとしている。アップテンポなオフェンスを仕掛ける群馬に対して、得点効率の良い3ポイントシュートを沈められるかがポイントになりそうだ。
対する群馬は、素早いトランジションからのゴールアタックなど、ペイントタッチが多いチーム。ドウェイン・エバンスやニック・メイヨらビッグマンがアウトサイドまで広がる広島に対して、タフショットを打たせる堅守を見せられるかが鍵となる。また、リバウンドは平均36.6本で広島の35.3本と大差がないため、リバウンドリーダーのケーレブ・ターズースキーを筆頭に強調していきたい。
秋田ノーザンハピネッツ(20勝16敗/東4位)vs仙台89ERS(11勝25敗/東7位)
1月18日に対戦した両チームが約1カ月ぶりに顔を合わせる。この試合は前半にリードを得た秋田が、12本の3ポイントシュートを軸にオフェンスで押し切った試合となった。さらに、秋田は持ち味のディフェンスで仙台の16本のターンオーバーを誘発し、23得点を積み上げることに成功。今節も、現在チームのスティール王(平均1.7本)となっている中山拓哉を筆頭に前線からプレッシャーをかけて、トランジションオフェンスを繰り出すことができれば流れを引き寄せることができるだろう。
一方の仙台は、上記試合の敗因となったターンオーバーからの失点を抑えるのは必須。さらに、ペイントエリアからの得点も30-42と差をつけられているため、インサイドを固めつつ、アウトサイドもケアできる機動力のあるディフェンスが必要だ。フィールドゴールでアテンプトと成功数ともにリーグ最下位と低迷しているため、チームのセットプレーを正しく機能させて、良い形でシュートチャンスを生み出していきたい。ディフェンスリバウンドは秋田の平均27.0本に対して26.6本と遜色ないため、インサイドの粘り強さは強調したいポイントだ。
富山グラウジーズ(7勝29敗/中7位)vsシーホース三河(12勝24敗/中6位)
今シーズン初対戦となるカード。ここまで富山は、平均フィールドゴールアテンプトは62.1本(リーグ22位)と少ないものの、成功率はリーグ6位の45.7%と高いため、シュートチャンスを作ればおのずと得点も伸びてくるはず。高成功率の立役者として活躍していたジョシュア・スミス、ブライス・ジョンソンらビッグマンが続けて離脱しているが、ファイ・サンバらが彼らと同じ役割を果たせられれば、安定して得点を稼げるだろう。さらに、チームトップ(1本成功のスミスを除く)の3ポイントシュート成功率38.3%を誇る松井啓十郎にボールが良く回ると、内外バランスの良い得点が期待できる。
対する三河は、途中加入のクインシー・ミラーやシューターの西田優大を軸に、30.9%というリーグ最下位の3ポイントシュート成功率を上げていきたいところ。インサイドで存在感を示すダバンテ・ガードナーのディフェンスを散らす意味でも、アウトサイドからの得点は上位浮上に向けて必要不可欠だ。ターンオーバーは平均10.9本(リーグ22位)とリーグ屈指の少なさ。ミスの少ないオフェンスを組み立てているため、オープンで打てるチャンスを増やすことができれば、リーグ下位に沈む平均得点(74.8得点)も上昇するだろう。
宇都宮ブレックス(19勝17敗/東5位)vsレバンガ北海道(8勝28敗/東8位)
前回対戦時した1月18日に、53.0%という高いフィールドゴール成功率で85-70で勝利した宇都宮。今節もシーズンアベレージ(平均43.0%、リーグ22位)を上回る精度の高いシュートを披露していきたい。また、アイザック・フォトゥ、ジョシュ・スコットらインサイド陣を中心にリーグ4位(平均12.6本)をマークしているオフェンスリバウンドも、トータルリバウンドでリーグ最下位(平均34.3本)の北海道に対して強調していきたいところ。同地区3位の群馬、4位の秋田とはわずか1勝差。重要な一戦だ。
一方の北海道は、上記の前回対戦時、フリースローを22本獲得するなど、リングへ向かう積極性が光った試合となった。シーズン平均アテンプト(19.0本)がリーグ2位という数字が示すように、北海道は今シーズンフリースローの獲得本数が多い。リーディングスコアラー(平均18.4得点)のブロック・モータムを中心に、今節も強気なアタックを見せていきたい。ディフェンスでは、前回は宇都宮にペイントで40失点を挙げられた反省を生かし、インサイドの守備を徹底したい。