キリアン・ヘイズ

フランス代表でのプレーにも意欲「ワールドカップに出場したい」

現地1月18日、ピストンズとブルズはパリで試合を行う。2020年1月以来3年ぶりの開催となる『NBAパリゲーム』に人一倍気合いが入っている選手がキリアン・ヘイズだ。彼の母親はフランス人で、フロリダ生まれだが育ったのはフランスで、2020年のNBAドラフトで1巡目7位指名を受けてピストンズに加入するまではフランスのチームでプレーしていた。

フランスの『RMC』に出演したヘイズは、今回のパリゲームが正式発表される前から知らされていたと言い、「自分のチームがパリゲームに行くのはラッキーだけど、誰にも言っちゃダメだったから秘密にしておくのが大変だった」と明かす。チームメートからはパリでどう過ごすべきかなど質問責めに遭っているそうだ。

アンダーカテゴリーのフランス代表ではU16でヨーロッパ選手権優勝、U17でワールドカップ準優勝と結果を残している。21歳の今、ヘイズはA代表でプレーすることを望み、こう語っている。「この夏のワールドカップに出場したい。僕にとってやりたいことだし、必要なことだ。代表での居場所は与えられるものじゃなくて勝ち取るもの。チームのスタイルに合わせてプレーするつもりだし、実際にフランス代表でプレーできたら素晴らしいことだ」

代表入りを果たせば、今大きな話題となっているビクター・ウェンバニャマとプレーすることになる。現在12勝35敗と苦戦が続くピストンズがロッタリーに回って1位指名権を引き当てれば、来シーズンからはウェンバニャマとピストンズでもチームメートになる可能性がある。

「指名権がどうなるかは僕らにコントロールできることじゃないけど、アメリカではみんな彼のことを話題にしている。どのチームに行っても彼なら大きな戦力になるだろうね。ただ、あくまで編成はフロントが考えることだ。でも僕としては一緒にプレーすることになったら本当にうれしいよ」

ヘイズはNBAでの最初の2シーズンは苦戦したが、今シーズンはケイド・カニングハムがケガで離脱した後に先発ポイントガードに定着し、広い視野と判断力によるパス能力で結果を残している。NBA3年目で最も調子の良いこの時期にパリでプレーすることは、彼にとって一つの大事な節目になりそうだ。ようやくチャンスを生かし始めた今、そのキャリアを右肩上がりで高めていけるのか。ヘイズは自身のキャリアにとって重要な時期を迎えている。