ベンチから登場のペイトンが躍動し、試合を動かす
9勝12敗のマジックと7勝12敗のウィザーズ。浮上のきっかけを探る両チームの対戦は、ウィザーズのジョン・ウォールがキャリアハイとなる52得点の大爆発を見せたが、強力インサイド陣とベンチメンバーで上回るマジックに敗れた。
試合が動いたのはセカンドユニット同士の戦いで始まった第2クォーター。スクリーンの「ズレ」からディフェンスを引きつけたエルフレッド・ペイトンがスキップパスを飛ばし、2連続で3ポイントシュートをアシスト。パスと見せかけたドライブでバスケット・カウントをもぎ取ると、さらにはパスカットからの速攻でジェフ・グリーンのバスケット・カウントをアシスト。ペイトンに牽引されたマジックが11-2のランで抜け出した。
ウィザーズはウォールの個人技で追いかけるも、ビスマック・ビヨンボとサージ・イバーカが待ち構えるペイントエリアは崩れず、マジックが65-52とリードして前半を終えた。
後半に入ってもマジックの優位は動かない。スクリーンピックを使って有利な状況を作り出すチームオフェンスを遂行し、2桁のリードを保ち続けた。
「チーム」のマジックと「個」のウィザーズ
15点のビハインドを背負って第4クォーターをスタートしたウィザーズは、ボールマンへのプレッシャーを強めることでタフショットを打たせるディフェンスから反撃の糸口をつかむ。リバウンドから素早いトランジションで得点を重ねると、ウォールがキャリアハイを更新する48点目のフリースローを決めて115-107と8点差まで詰め寄る。
それでもマジックは崩れなかった。ビヨンボがチップシュートを沈め、イバーカのブロックショットから得たチャンスではエバン・フォーニエのドライブからノーマークを作り出し、3ポイントシュートを決める。これで流れを取り戻し、ウィザーズを突き放した。終盤はフリースローが苦手なビヨンボがファウルゲームを仕掛けられるも、これを乗り切り、124-116で勝利した。
マジックは大活躍のペイトンがキャリアハイの28得点を記録。ペイトンを筆頭にベンチから出場した4選手で73得点を叩き出し、出場した9人中7人が2桁得点を挙げる『全員バスケ』を体現した。
ウィザーズはウォールがキャリアハイの52得点を記録し、ビールが19得点と続いた。だが、13ブロックを記録した(ウィザーズ2ブロック)マジックの強力インサイド陣を攻略できず、ウォールの1on1頼みに。バスケットボールがチームスポーツであることを再認識させられる結果となった。