渡邊雄太、そしてTJ・ウォーレンが近く復帰の見込み
ネッツは11月27日のトレイルブレイザーズ戦に111-97で勝利した。ケビン・デュラントが31得点、カイリー・アービングが22得点でチームを引っ張ったが、一番のパフォーマンスを見せたのはベンチから出て3ポイントシュート7本成功を含む29得点を挙げたセス・カリーだ。
セスは足首のケガで出遅れていたが、このところ継続してプレータイムを得ていることでリズムを取り戻しつつある。2日前のペイサーズ戦で6本中4本とシュートタッチが良くなり、ブレイザーズ戦ではデュラントやロイス・オニールがセスがオープンになれば見逃さずにパスを出した。ブレイザーズがデュラントやカイリーのドライブを止めるべくゾーンを多用したことも、セスがワイドオープンになる機会を作り出した。
試合は第4クォーターまでほとんど点差の離れない接戦となったが、こういう展開でこそ3ポイントシュートはモノを言う。84-83と1点差の残り10分から、セスが3ポイントシュートに、相手の読みの逆を突くドライブレイアップ、そして再び3ポイントシュートと8連続得点を挙げて、ネッツが一気に試合の流れを持っていった。
シーズンハイの29得点を記録したセスは「良いシュートが打てていれば、確率も上がるものさ。自分が何かしたわけじゃなく、オフェンスの流れがすごく良かった。試合序盤からみんなが僕がオープンになるのを見付けてくれたので、アグレッシブに打つことができた」と語る。
このところジョー・ハリスの3ポイントシュートが当たっていないが、シュートは水物であり、試合ごとに当たっている選手が決めればいい。セスが本来のシュートタッチと自信を取り戻したことは、チームにとっても大きな意味がある。
ヘッドコーチのジャック・ボーンは「彼がリズムを取り戻してくれて良かった。相手がカイリーやケビンにダブルチームに行くケースで、シューターの働きは大事になるからね」とセスの復調を歓迎している。
ネッツではハムストリングスを痛めて4試合を欠場している渡邊雄太が今週末までには復帰する見込み。渡邊はいまやリーグトップレベルのシューターであり、ディフェンス面でも今はプレータイムが極端に長くなっているオニールの負担を軽減できる。
またTJ・ウォーレンも今週中に復帰できるという。ウォーレンは疲労骨折の手術から一昨シーズンは出場わずか4試合、昨シーズンは全休とブランクが長いだけに、コンディションだけでなく試合勘を取り戻すにも時間がかかりそうだが、『バブル』で主役を演じた爆発的な得点力が復活すれば、ネッツにとっては大きな戦力となる。
開幕からトラブル続きで成績も思うように上がらなかったネッツだが、ようやくチームは落ち着き、コンディションも整いつつある。ここから本領発揮となることを期待したい。