31得点のヨキッチ「何もかも自分でやろうとは思わない」
ナゲッツはホームでレイカーズと対戦し、110-99で競り勝った。前半はほとんど差が付かずに54-54で試合を折り返すと、第3クォーターにニコラ・ヨキッチがフィールドゴール6本中5本成功の10得点を挙げ、さらにはケンテイビアス・コルドウェル・ポープが2本の3ポイントシュートをヒットさせて10点前後のリードを奪う。
第4クォーターはヨキッチとレブロン・ジェームズ、エース同士の一騎打ちの様相を呈して、開幕4連敗は避けたいレブロンがエンジン全開でチームに反撃のエネルギーを注入する。それでもナゲッツはヨキッチが引き続き好調だったことに加え、チームも勝負どころで調子を上げて。アーロン・ゴードンとブルース・ブラウンがタフなディフェンスを見せ、ヨキッチも長い腕を駆使してボールを絡め取る。ディフェンスとリバウンドで奮闘してトランジションへ繋げる、理想的な展開で10点前後のリードを保ち続けた。
開幕からいまだ勝ち星のないレイカーズは周囲からの重圧が半端ではなく、平常心を保ってプレーするのは簡単ではない。素晴らしいプレーを見せていたレブロンも、それでも流れを呼び込めないことにフラストレーションを溜めていた。9点差の残り7分半すぎ、ドライブを仕掛けたレブロンにゴードンが接触したがファウルにはならず、ボールを奪われるとそのままルーキーのクリスチャン・ブラウンに速攻を決められてしまう。微妙な判定が続いていたこともあり、ここでレブロンは激高。レブロンを守るかのように指揮官ダービン・ハムが審判に説明を求めてテクニカルファウルをコールされた。
本来であれば劣勢でも動じることなく、自分のプレーで周囲を落ち着かせてチームに流れをもたらすのがレブロンだが、今の状況ではそうもいかない。その後も、速攻からジャマール・マレーにオープンでのコーナースリーを許し、ここで実質的に試合は終わってしまった。
ナゲッツにとってはホームでチームが勢い付く快勝となった。ヨキッチは31得点13リバウンド9アシスト4スティールと堂々の活躍。大ケガからの復帰でまだ本調子ではないマレーも13得点6アシストと、少しずつではあるが『らしさ』を取り戻しつつある。
ヨキッチは自分の活躍よりもマレーの復調を喜び「彼はもっともっとやれるよ。僕らはみんな、彼が1試合で50得点できる選手だと知っているからね。少しずつ調子を取り戻してここまで来ているんだ」と語り、自分のパフォーマンスについて「何もかも自分でやろうとは思わない。このチームが優勝するために自分が何をすべきかを考えながらやっていくよ」と続けた。
そしてヨキッチは苦しい立場に立たされたレブロンへのリスペクトも忘れなかった。「レブロンは地球上で最高のプレーヤーだ。最高の選手と競い合うのが僕は好きなんだ」