明暗が分かれた『旧サンダーのダブルエース』
ケビン・デュラントとラッセル・ウェストブルックの『元・相棒対決』が注目された、サンダーvsウォリアーズの一戦は、前半だけで29得点を上げたデュラントに牽引されたウォリアーズが圧勝した。
立ち上がりこそスティーブン・アダムズとウェストブルックを中心に得点を重ねたサンダーにペースを握られたものの、デュラントがミスマッチを突いて3ポイントシュート、バスケット・カウントによる3点プレーを決め、31-32と1点差まで詰め寄り第1クォーターを終えた。
第2クォーターの頭にウェストブルックを休ませたサンダー。ウォリアーズはデュラントの3ポイントシュートなどで7-0のランで逆転する。たまらずウェストブルックがコートに戻るも、この時点で流れはウォリアーズに傾きつつあった。そして、ウェストブルックのランニングレイアップをデュラントが叩き落とし、アリーナがこの日一番の歓声に包まれたシーンで、流れは決定的となった。
ウォリアーズは完璧なディフェンスでウェストブルックを包囲。強引なドライブで突破しようとしてはターンオーバーとなり、サンダーの勢いが止まる。ディフェンスで流れをつかんだウォリアーズはオフェンスも連動し、速攻や緻密なハーフコートオフェンスなど快調に得点を重ねていく。中でもデュラントはこのクォーターだけで4本の3ポイントシュートを含む16得点を挙げた。
スプラッシュブラザーズが反撃の芽を摘む
前半を68-43と大量リードで折り返したウォリアーズ。後半になると主役がデュラントからスプラッシュ・ブラザーズに代わるが、勢いは衰えない。サンダーはヴィクター・オラディポが高確率で3ポイントシュートを沈めるが、クレイ・トンプソンが連続3ポイントシュートを決め、ステファン・カリーも3ポイントシュートに加え、ピック&ロールなどで味方へのアシストを連発して反撃の糸口を与えない。
第3クォーター残り1秒、デュラントが1対1から強烈なダンクをぶちかまして98-70とし、勝負を決めた。第4クォーターは互いにセカンドチームで戦い、最終スコア122-96でウォリアーズの大勝となった。
注目された『デュラントvsサンダー』そして『デュラントvsウェストブルック』は、サンダー側が平静を装ったのに対し、普段は感情を表に出さないデュラントが闘志をむき出しにして戦った印象。デュラントは闘争心をコート上のパフォーマンスにうまく反映し、7本の3ポイントシュートを含むゲームハイの39得点を記録。勝利の立役者となった。
一方のウェストブルックは、随所に好プレーを見せ20得点10アシストを記録するも、フィールドゴールは15本中4本と低調、6つのターンオーバーを犯している。驚異的な個人能力を持ちつつも、ワンマンプレーに走りがちなウェストブルックの欠点が出てしまった形。こうなると総合力でウォリアーズを上回るのは難しい、といったところか。
もっともサンダーにもまだリベンジの機会はある。ウォリアーズとの次の対戦は年が明けて1月18日、こちらもオラクル・アリーナでの試合。オクラホマシティにデュラントが戻って来るのは2月11日、そして3月20日の2試合だ。