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良くも悪くもウェストブルックの独壇場

開幕3連勝同士の対決で注目を浴びたクリッパーズvsサンダーの一戦は、エースへの信頼の差でサンダーが85-83で接戦を制した。

序盤はサンダーは両者互角の展開。第1クォーター最後のポゼッションでジャマール・クロフォード特有のリズムから繰り出すフローターシュートを決められ23-24と逆転される。第2クォーターは互いにシュートタッチが悪く我慢の時間帯になるが、残り2分からラッセル・ウェストブルックのレイアップをきっかけに13-2のランと爆発。49-41とサンダーが逆転し前半を終えた。

だが、第3クォーターに入ってゴール下で強さを見せ始めたブレイク・グリフィンが、クリス・ポールとのピック&ロールから豪快なダンクを決めてアリーナを沸かせると、ホームの大声援に後押しされたクリッパーズがペースを握る。一方のサンダーはウェストブルックが強引なシュートを多投し、自らリズムを失ってしまう。リードを詰められたサンダーは残り1秒でブランドン・バスの3ポイントシュートで逆転され、第3クォーターを終える。

互いに守り合いとなった第4クォーターはまさに一進一退の攻防となった。互いにターンオーバーがかさみ決定打を与えられないまま時間が流れ、10分間以上3点差以内をキープしながら終盤へと突入した。

この均衡を破ったのはサンダーのエース、ウェストブルックだった。残り1分10秒、3点リードの場面でクロフォードのボールをスティールすると、そのまま高速ドリブルで持ち込み強烈なダンクを決めて点差を広げた。その後もサンダーはボールをエースに集める。シュートを外してもオフェンスリバウンドで競り勝ち、ポゼッションを渡さない。

こうして時計を進め、残り18秒からウェストブルックがドライビングジャンプショットを沈めて85-81と試合を決めた。

ジョーダンの前で、試合を決めるミドルショットを放つウェストブルック。

クリッパーズはフリースロー失敗で自滅

ウェストブルックは35得点を上げたが、他に2桁得点をあげる選手はいなかった。バランスが悪いと言えばそれまでだが、それだけエースとして信頼されている証明でもある。両チームともミスが多い試合となったが、ウェストブルック一人で10ターンオーバーは修正が必要だ。

敗れたクリッパーズはポールが15得点9アシスト11リバウンド6スティールと数字の上では大活躍だったが、終盤にミスを連発したことで印象は良くない。また、グリフィンが14得点を上げるもフィールドゴール成功率は33%と低く、効果的なオフェンスができたとは言えない。

クリッパーズは調子が悪い時のオフェンスを誰が引っ張るかが定まっておらず、絶対的なエースの不在が痛い。また、18本中8本の成功に終わったフリースローの確率の悪さが、勝敗に影響を与えたのは言うまでもない。

これで開幕から4連勝となったのはサンダーと、昨シーズンの王者キャバリアーズだけとなった。サンダーはバランスこそ悪いが、それでも新生チームでの4連勝は立派。明日のウォリアーズ戦で真価が問われることになる。

得意のアリウープなどいいプレーも出たが、全体的に低調なパフォーマンスとなり連勝は3でストップしたクリッパーズ。